摩周温泉のニュー子宝が閉館、運営会社は破産申請へ

  • 2014年11月20日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、摩周温泉で温泉ホテル「ニュー子宝」を運営していた子宝が11月9日に事業を停止し、破産手続を泉法律事務所の泉敬弁護士に一任した。負債総額は2014年1月期の決算時点で約4億円。ホテルは11月8日に閉館しており、ウェブサイトでも11月6日付けで案内文を掲載している。

 子宝は1938年創業で、ニュー子宝は8階建てに総客室67室を構え、館内には250名を収容する宴会場も備えていた。観光需要や地元の宴会利用需要などを獲得し、2001年1月期には約2億6000万円の売上を計上していた。

 しかし、摩周温泉全体への観光客の減少や景気低迷による宴会利用の減少、他社との競合などにより、2014年1月期の売上高は約6100万円にまで減少。燃料費の高騰、電気料金の値上げなどもあって経営の見通しが立たず、後継者もいなかったことから事業継続を断念したという。