IT活用のインバウンド誘客学ぶ 日本旅館協会関西支部連がセミナー
日本旅館協会関西支部連合会はこのほど、大阪市福島区の新梅田研修センターでITセミナーを開いた。100人が出席した。
冒頭のあいさつで、北原茂樹連合会長(旅館こうろ)は「パソコンの時代からスマホの時代になっている。我々の業界も国内のお客様だけではなく海外からのお客様を取り込む時代を迎えている。連合会ではITセミナーなど新しい情報を発信していくので、それぞれの館にあったビジネスモデルを作っていってほしい」と呼びかけた。
セミナーではインバウンドにっぽん・実践!インバウンド社長の小野秀一郎さんが「ITを活用したインバウンド誘致」をテーマに講演。
小野さんは「ここ数年インバウンドは好調だが、新興国の通貨安や円高の急進、天災などリスクも考える必要がある」とし、一つの国からではなく分散した集客の必要性を訴えた。
また在日外国人は現在法務省登録で200万人おり、全国平均で22人に1人が国際結婚し、東京では16人のうち1人が外国人であることを明らかにした。「海外だけでなく国内にも外国人マーケットがある」と伝えた。
さらに金融機関の調べで全国の旅館800軒のうち51%が外国語版ホームページを持っているが「自社の外国語サイトは自動翻訳になっていないか、予約経路がむずかしくないか、画像や情報が古くなっていないかなどを常にチェックする必要がある」。
外国人予約が増えない宿についても言及。OTAだけに注力している、自社英語ホームページの情報量が足りない、口コミの数が少なく放置したままになっている、WiFiが使えないなどが問題点になっていると指摘した。
関西に来る外国人については「本物志向が強い」ことを強調。「アジアからの外国人を先に取り込むと欧米人を取りこぼすことになるので、欧米人に来てほしければ先に欧米人が来る施策を講じるべきだ」と話した。
イスラムのハラルについては「勉強会をしても意味がない。ハラルのなかで、できるものとできないものをはっきりと明示することが大事」と訴えた。
このあと、各旅館ホテルのショートプレゼンテーション、スマホ集客に関するパネルディスカッションが行われた。
情報提供:トラベルニュース社