中国東方航空、営業強化で業界重視、以遠販売へ認知度向上も

  • 2014年10月29日

MU日本支社長の銭喬宜氏 中国東方航空(MU)は10月28日、旅行業界向けのプロダクトセミナーと懇親会を開催した。MUでは現在、日本で17路線・週270便を運航しており国内に14支店を展開しているが、従来は支店ごとに営業体制や対応のばらつきがあったという。これに対して2013年に日本支社を設立し、各支店を統括するよう組織変更を実施。旅行業界への営業も強化し、販売拡大をねらう。

 MU日本支社長の銭喬宜氏は懇親会の冒頭、「14支店のサービスと資源を統一し、どこでも課題を解決できるように頑張っていきたい」と挨拶。また、日中間だけでなく世界177ヶ国・地域の1052都市に就航する以遠路線での需要獲得にも意欲を示した。

 MU日本支社マーケティング本部長の楊峰氏によると、旅行業界向けのセミナー自体が「近年は開催していなかった」ものだが、体制変更と営業の見直しに合わせて今回は東京と大阪、名古屋、福岡の4都市で実施。今冬ダイヤで予定するオークランドやトロントへの新路線開設などを含めて、ネットワークキャリアとしてのイメージを打ち出す広告展開も計画中だ。

 以遠路線は競合も多い市場だが、レジャー向けには特に充実していると自負する東南アジア路線の販売をめざす。業務渡航需要については欧米線を提案していく考えで、いずれも「まずは安価な運賃で勝負」(楊氏)するという。また、業務渡航については運賃戦略や販売ポリシーなども柔軟に検討し、旅行会社が取り扱いやすいように配慮していく考えだ。

懇親会では日本旅行業協会(JATA)海外旅行推進部長の重田俊明氏が乾杯の音頭を取った このほか、新サービスとして上海の2空港から蘇州や無錫、南京、杭州などへ移動する鉄道やバスの乗車券を無料で付与する「エア&レールパス」「エア&バスパス」を企画。以遠路線の利用者に対するサービスも拡充していく。

 なお、MUでは9月にロゴを刷新。つばめをモチーフとして「China Eastern」のCとEの文字を組み込み、配色は太陽と海をイメージした赤と青の2色を採用しており、合わせて路線ネットワークをアピールする映像も作成。28日のセミナーでも「夢は、世界に。」をキーワードとし、以遠路線の広がりを強調した。