米バージニア州、観光局日本事務所を開設、まずは認知向上へ
バージニア州知事のテリー・マコーリフ氏がこのほど来日し、10月20日にバージニア州とワシントンDC、メリーランド州への旅行需要喚起を担う「バージニア州/キャピタル・リージョンUSA」の日本事務所設立を発表した。カリフォルニア観光局やシカゴ観光局の業務を受注するコネクトワールドワイド・ジャパンに委託した。
マコーリフ氏やバージニア州観光局代表取締役兼CEOのリタ・D・マクレニー氏らは、バージニア州は英国からの移民が1607年に初めて到着した「米国の始まった場所」であり、米国で最も歴史のある地域であると強調。また、大西洋から山まで多様な自然を楽しむことができ、さらにエスクワイヤー誌から2014年の「ベスト・フード・リージョン」として選ばれるなど充実した食もフックとして誘客していきたい考えだ。
歴史的な観光スポットでは、初代大統領のジョージ・ワシントンや第3代大統領のトーマス・ジェファーソンの家などを例示。また、食事関連ではバージニア州内にワイナリーが250軒以上、ビールの醸造所が80軒以上あり、ウィスキーの蒸留所も増えているところ。ワインの生産量は全米でも5番目の規模という。州内7ヶ所で異なる種類を楽しめるという牡蠣も名物で、それらを巡る「オイスター・トレイル」も打ち出していく。
このほか、バージニア州はカントリーミュージックの誕生地でもあることから、音楽好きな消費者に魅力を伝えていく方針。ブリストルには博物館もできており、こちらも「クルックド・ロード・ミュージック・トレイル」としてアピールしていく。
プロモーションに当たっては、メディア露出を強化するとともに、旅行会社との関係も深化。ターゲットとしては、家族層や30代前後の「ヤング&フリー」層、シニア層などを想定。また、日米政府間で2020年までに学生交流の規模を倍増する目標が掲げられていることから、歴史を武器に教育旅行の獲得もめざす。さらに、充実した高級リゾート施設のメディア露出もはかる。
なお、日本人訪問者数は現状ではバージニア州で1万1000人、ワシントンDCで6万7000人程度だが、数年内に「最低でも5%増」をめざす方針だ。