アエロフロート、セミナーで最新サービスなど訴求、イメージ向上に向け

  • 2014年9月18日

SU日本地区営業部長の大城氏  アエロフロート・ロシア航空(SU)は9月18日、ロシア大使館内で旅行会社向けセミナーを開催し、使用機材やサービスなどの最新情報について説明した。セミナーは年1回程度開催しているもの。日本地区営業部長の大城成二氏は、「年配の方々では未だにロシア製の古い機材のイメージを持たれている方も多いが、現在(の成田/モスクワ線)はエアバスA330型機を使用している」と強調し、イメージの向上とSUの活用に向け、各社に協力を求めた。

 SUが4月末時点で保有している旅客機148機は、短・中距離路線で使用しているスホーイ社の次世代リージョナルジェット11機を除けば、全機がエアバス社またはボーイング社の機材。大城氏は平均機齢が4.8年と非常に若いこともアピールできるとしたほか、昨年の定時運航率については82.7%でヨーロッパの上位5位に入った旨を説明。信頼性の高さを訴求した。

 サービス面では、スカイトラックス社の最新の評価結果で、東欧部門のベスト・エアラインに選出されたことを報告。成田/モスクワ線で使用しているA330型機については、エコノミークラスでもシートピッチを従来より広くした点や、日本語コンテンツを含む機内エンターテインメントを用意している点をアピールした。また、機内WiFiサービスを開始し順次導入を進めていること、有料でさらにシートピッチの広い座席「Space+」を提供していることなども紹介した。

 そのほかには、子会社のオーロラ航空(HZ)などを含めたネットワークの充実ぶりについても説明。10月26日からは南オセチア紛争の発生以来運休していたSUのモスクワ/トビリシ(グルジア)線を運航再開するとし、「今後はツアーも組みやすくなる」と呼びかけた。また、同日にはモスクワ/キシニョフ(モルドバ)線にも新たに就航。モルドバについては「観光資源もありワインが有名。扱いようによっては面白いデスティネーションになる」と提案した。

 一方、質疑応答では旅行会社から、モスクワ以遠のヨーロッパ線航空券の予約が取りづらいことに対する日本市場への配慮、ハブ空港のシェレメチヴォ空港および成田/モスクワ線の機内における日本人スタッフの配置、72時間以内のロシア滞在に対するトランジットビザの緩和、燃油サーチャージの引き下げなどについて求める声が挙がった。

 大城氏によれば、昨年の成田/モスクワ線のロードファクターは平均で約80%弱。訪日旅行者の増加などにより、モスクワ発が比較的好調だという。成田発についても、昨年は前年比で数ポイント増加した。モスクワ以遠のデスティネーションでは、ここ数年はイスタンブールの人気が最も高かったが、昨年はバルセロナがトップ。以下はイスタンブール、マドリード、ロシア国内の各都市が続いた。

 なお、HZとのコードシェアにより、週1便で定期便の運航を開始した成田/ウラジオストク線については、ロードファクターは70%弱に留まっているという。