8月の訪日外客数、22.4%増の111万人-中国は早くも年間記録更新

  • 2014年9月18日

 日本政府観光局(JNTO)によると、2014年8月の訪日外客数(推計値)は前年比22.4%増の110万9600人で、昨年8月の90万6379人を20万3000人上回り8月単月として過去最高を記録した。夏の旅行需要喚起のためのプロモーションが奏功したことに加え、航空便の増便やチャーター便の就航による航空座席供給量の増加、大型クルーズ船の寄港などが寄与した。

 市場別では、中国、台湾、香港、タイ、ベトナム、インド、米国、カナダ、フランス、ドイツが8月単月で過去最高を記録。韓国は2ヶ月連続で前年を上回り、8月単月では2007年の27万1000人に次ぐ過去2番目の訪日旅行者数を記録した。中国は7月に続き8月も訪日旅行者数で1位となったほか、1月から8月の累計は154万2000人となり、年間の過去最高記録である2012年の142万5000人を早くも上回った。台湾と香港は2013年2月以降、19ヶ月連続で各月の過去最高を記録した。

 東南アジア諸国ではタイが29ヶ月連続、ベトナムが32ヶ月連続で各月の過去最高を記録したほか、フィリピンが8月までの累計で既に前年の年間訪日旅行者数を上回った。マレーシアとインドネシアは、昨年は8月にあったラマダン明け休暇が今年は7月にあったため前年同月を下回ったが、7月と8月の合計ではそれぞれ25.0%増、4.1%増を記録した。欧米とオーストラリアは全市場で前年を上回り、好調を継続した。

 1月から8月の累計は25.4%増の863万7800人。なお、昨年9月は中国市場の回復やタイとマレーシアでの査証免除などにより、9月単月で過去最高を記録したが、JNTOでは、今年も航空座席供給量の増大や大型クルーズ船の寄港などにより、堅調に増加するとの見方を示している。

 なお、8月の訪日外客数と出国日本人数の合計は289万8000人で、1964年の調査開始以来、過去最高の出入国者数となった。出国日本人数の詳細は別途掲載(下記関連記事)