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アップルワールド、投資会社が株式取得、「ポテンシャル大きい」

アント・キャピタル・パートナーズ経営管理担当執行役員マネージングパートナーの小木尊人氏 アント・キャピタル・パートナーズが運営するアント・カタライザー4号投資事業有限責任組合は先ごろ、ホテル予約サイトを運営するアップルワールドの全株式を前社長である竹中公道氏やその他の株主から譲り受けた。買収額は非公開だが、アント・キャピタル・パートナーズ経営管理担当執行役員マネージングパートナーの小木尊人氏によると同社の扱う案件は、企業価値で20億円から100億円規模のバイアウト投資で、安定的に営業キャッシュフローを産み出す企業に限定しているという。

 小木氏によると、アント・キャピタル・パートナーズが旅行会社への投資をおこなうのはこれが初めて。旅行業界は外的要因による業況の上下動が大きく、投資会社にとってはリスクを読みにくい業界といえるが、アップルワールドは「世界トップレベルのシステムを独自開発し、グローバルな仕入ネットワークを構築しており、海外ベンダーから高評価を受ける日本市場では稀有な存在であり、大きなポテンシャルを持っている」と判断したという。

 アント・キャピタル・パートナーズでは、3年間から5年間の積極的な経営支援などによって企業価値を高め、IPOを選択することもあるが、最終的には対象企業と親和性の高い他の企業に引き継ぐことが多い。アップルワールドについても、同程度の期間で、経営支援、マーケティング支援および業務提携先の拡大支援などを通じて、経営陣と協調して企業価値の最大化に向けて取り組んでいく。

 現状としては「BtoBは順調でありビジネスモデルも確立しているが、BtoCはまだまだテコ入れする余地がある」との認識で、戦略については現在経営陣と検討中であるものの、BtoBをさらに強化しつつBtoCの改善をめざす。また、アップルワールドでは取り扱いのほとんどが日本発の海外旅行需要だが、訪日や海外発海外の需要への対応も検討をしたいという。

 なお、アップルワールドの役員構成では、資本参加のタイミングで竹中氏がすでに代表取締役社長を退き、共同創業者であった真柄聖彦氏が後任として就任。アント・キャピタル・パートナーズからは小木氏が副社長、もう1名が社外取締役として参画している。