現地レポート:バンコク、チェンマイ視察、通常通りに観光可能
戒厳令の影響は見受けられず 参加者「自信を持って勧められる」
バンコク、安全に観光可能
「自信を持って販売できる」の声も
バンコクでは、ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)と王宮、ワット・ポー(ねはん寺)を視察したほか、宿泊ホテルなどのインスペクションを実施。自由時間ではバンコク市内の様子も確認できた。
バンコクではデモ発生後、反政府勢力が数ヶ所に「ステージ」を設置して抗議活動を実施。バンコク都内全域と周辺の一部県に対して政府が非常事態宣言を発出する場面もあった。外務省によると、戒厳令の発出もあり現在バンコクの治安は比較的安定しているが、渡航情報では「十分注意してください。」が発出されている。
戒厳令下にあるバンコクだが、デモの名残も見受けられず、市街地も多数の人が観光や買い物を楽しんでいた。今回訪問した観光スポットについては、日本人の姿はあまり見られなかったものの、タイ人や中国人、韓国人観光客の団体や、欧米人観光客の姿が多く見られた。警察官や軍隊の姿はほとんどなく、支障なく観光できた。
政府派の中心地だったルンピニ公園も、テントや屋台などが撤去されており、人気もなく静かな状況。バンコク「名物」の渋滞も通常通りで、「戒厳令」という重々しいイメージは感じられない。
ホテルインスペクションで訪問したホテルでも、セキュリティチェックなどの物々しい雰囲気はなく、宿泊客がのんびり滞在を楽しんでいた。デモ発生時は運転を中止することもあった公共交通機関も通常通り運転しており、スカイトレイン「BTS」も旅行者や地元の人々で賑わっている。BTSの券売機は小銭しか使えないため、改札近くにあるオフィスで両替してもらう。料金表もわかりやすく、チケットの購入も簡単にできることから参加者からは「一人旅の女性でも気軽に利用できる」との声もきかれた。
研修旅行の最後に開催された食事会では、参加者から「バンコクに来るまでは不安だったが、安全に過ごせ、問題がないということが分かった」「実際に目で見て体験し、情報を得ることで、自信を持ってお客様にタイを売ることができる」との感想が聞かれた。「タイのおもてなしの心は素晴らしい。観光地として魅力的」と改めてタイの魅力を実感したとの声や、今後タイの販売に力を入れていきたいと意欲を見せる参加者もおり、TGでは研修旅行では一定の成果が得られたとの考えだ。食事会ではTG中部日本地区旅客営業部次長の竹田芳樹氏が登壇し、「デモ、クーデターなどがあったが、実際に現地に来たら落ち着いている」と改めてタイの安全性を強調。今後の送客に期待を示した。
取材:本誌 栗本奈央子