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日本航空、1Qは増収減益-利用率は向上、イールドは国内線で減少

  • 2014年7月29日

 日本航空(JL)の2015年3月期第1四半期(2014年4月1日~6月30日)の連結業績で、営業収益は前年比4.4%増の3070億円と増加した。営業費用は円安の影響や燃油費の上昇、整備費の増加などで6.0%増の2884億円と売上高の伸びを上回り、営業利益は15.6%減の186億円と2桁減。経常利益は14.0%減の169億円、四半期純利益は19.4%減の147億円で増収減益となった。

 国際線の旅客収入は8.4%増の1072億円で、旅客数は3.5%増の184万4000人となった。JLによると、海外発の需要が好調で、海外発の旅客数は14%増加した。JLでは円安を受けて外貨収入の増加をはかっているところで、第1四半期は海外地区における販売強化策として、海外地区ウェブサイトの充実や、訪日客向けに無料Wifiを提供するなどに取り組んだという。一方、日本発はレジャー需要は5%減と落ち込んだが、ビジネス需要は5%増と堅調に推移した。

 座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)は4.2%増、旅客輸送量を表す有償旅客キロ(RPK)も5.1%増と増加。座席利用率は0.6ポイント増の73.3%と前年を上回った。旅客単価は海外発需要の増加もあり4.7%増の5万8132円と増加。イールドも3.1%増の12.5円、ユニットレベニューも4.0%増の9.1円となった。

 路線別では、太平洋線と中国線が好調で、太平洋線の旅客数は海外発の需要を中心に増加し、12%増。特に北米路線でビジネス需要が旺盛だったという。中国線は前年の反動や中国発需要の増加で17%増となった。さらに、バンコクを除く東南アジアについても堅調な推移を見せた。

 また、羽田国際線2次増枠については、昼間時間帯でロンドン、パリ、シンガポール、バンコク線の運航を開始したほか、深夜早朝時間帯でホーチミン線を開設し、国内線との乗継需要の取り込みを強化した。一方、羽田の発着枠でJLに振り分けられず、成田発着で運航しているドイツ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、カナダ路線については、ロードファクター、イールド共に下がっているという。

 国内線の旅客収入は2.8%減の1057億円で、旅客数は2.1%増の751万5000人。ASKは4.0%減、RPKは2.2%増、座席利用率は3.8ポイント増の62.4%増と増加した。一方、21日まで予約可能な割引運賃「特便割引21」などの前売りの運賃の利用者の増加や、団体旅客の増加で単価は減少。4.8%減の1万4075円となった。イールドは4.9%減の18.7円と減少。ユニットレベニューは1.4%増の11.7円だった。

 このほか、ジャルパックの営業収益は2.0%増の367億円。ブランド誕生50周年を記念した特別商品の売れ行きが好調だったことなどが奏功した。海外旅行の取扱人数は、円安による販売価格の高騰やアジアでの政情不安などで7.3%減の6万1000人と減少。国内旅行の取扱人数は、予約受付期限を出発10日前から7日前に変更したことで多くの利用があり、12.3%増の54万8000人と増加した。