ユナイテッド航空、羽田線の成功に自信、成田ハブも維持

  • 2014年7月16日

UA太平洋地区営業担当支社長のマット・ミラー氏 ユナイテッド航空(UA)太平洋地区営業担当支社長のマット・ミラー氏は7月16日本誌取材に応じ、10月に就航予定の羽田/サンフランシスコ線の成功に向けて意欲を語った。

 羽田/米国線は、現状では深夜早朝時間帯に就航が限定されており集客に苦戦した会社もあるが、ミラー氏は羽田着が22時45分、羽田発が01時00分であることに触れ、「公共の交通機関でアクセスできる時間であることが最大の鍵」であると強調。

 その上で、羽田/サンフランシスコ線が「2地点間で最大の需要を見込める路線」であり、さらにサンフランシスコ以遠のUA便と羽田以遠の全日空(NH)の国内線のネットワークで需要を積み増していけると自信を示した。

 羽田線の販売戦略については、もともと成田からボーイングB747型機で運航している1日2便のうち1便を羽田に振り替えて使用機材もB777型機とするため、「ビジネス、レジャーともに、成田線を利用していただいていたお客様が羽田線を利用してくださるだろう」と予測。

 東南アジアなど羽田経由でのアジア/米国間需要の取り込みもめざすが、羽田/サンフランシスコ間の市場規模が大きいため、成田線よりも日米市場の旅客シェアが大きくなるとの見込みだ。

 一方、2010年10月の羽田空港の再国際化後にUAが羽田に就航するのはこれが初めてで、認知向上が求められるが、これについてミラー氏は大きな課題ではないと説明。「すでに羽田から米国に行くことができることは認知されている」ことに加え、羽田就航を望んできたUAの顧客も多くいるという。今後は、米国側でも羽田の利便性について理解を深めていきたい考えだ。

 このほか、羽田と成田の棲み分けについては、「羽田は便利な空港であり、仮に羽田へのハブ機能の移転が可能になれば、どの航空会社もそれを望むはず」とコメント。ただし、「現実的には今後20年、あるいはそれ以上の期間でも実現することはない」とし、「成田は依然として東京における最大の際際ハブ空港」であり重要性は変わらないと語った。


※インタビューの詳細は後日掲載予定