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5月の訪日外客数、25.3%増の109.7万人-台湾、インドは過去最高に

  • 2014年6月19日

 日本政府観光局(JNTO)によると、2014年5月の訪日外客数(速報値)は前年比25.3%増の109万7200人となり、5月単月で過去最高を記録した。観光庁長官の久保成人氏は6月19日の専門誌会見で、5月は日本の繁忙期である4月の桜シーズンが終了し、次の7月、8月の夏休みの間の時期であるため「(4月に比べ)絶対値は下がっているが、初めて5月として100万人の大台を超えた。非常に多くの人に来ていただいている」とし、訪日の好調さをアピールした。

 5月単月では、2014年4月の123万1500人につぐ過去2番目を数値を記録。1月から5月の累計は28.4%増の520万3300人となった。なお、今年4月は「桜」プロモーションの効果や羽田の国際線2次増枠による航空座席供給量の拡大、東南アジアでのビザ要件緩和や各市場における長期休暇、大型クルーズ船の寄港などが奏功し、前年比33.4%増と大幅に増加した。

 5月についても、航空座席供給量の拡大や東南アジアでのビザ要件緩和に加え、昨年から継続的におこなってきた航空会社や旅行会社との共同広告、旅行商品造成の支援、旅行博などでの訪日旅行プロモーションが奏功し、依然として好調に推移しているとの考えだ。

 市場別では台湾とインドで1ヶ月間の訪日外客数として過去最高を記録。特に台湾は4月に引き続き2ヶ月連続で過去最高となった。1月から5月の累計では41.6%増の113万6700人となり、韓国の106万8400人(前年比3.6%減)を上回り5月の国別で第1位となった。また、東南アジアでは全市場で5月単月として過去最高を記録しており、タイは26ヶ月連続、ベトナムは29ヶ月連続で各月の過去最高を記録している。

 久保氏は今後の取り組みとして、夏の繁忙期に向けて東南アジアの需要喚起に注力していく姿勢を示した。また、このほど改訂された「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2014」についても言及。行動計画と位置づけ、定期的に進捗管理をおこなうことで「着実に実行に移し、2020年2000万人の高みをめざす」と語った。

 アクションプログラムで掲げられた各種計画については、できるものから即刻取り組むとしており、例えば出入国手続きの迅速化、円滑化については、CIQに関する予算や定員の充実をはかるとともに、2016年度までに入国審査に要する最長待ち時間を20分以下に短縮することをめざす。久保氏によると、地方空港などで入国手続きの際待ち時間が増加しているとの声が挙がっており、待ち時間の長期化に伴う訪日外客の印象悪化を回避するため、パーテーションなどを活用して動線を工夫するなど、早急に取り組んでいくとした。