ドイツ、局長のブルーメンシュテンゲル氏退任へ-新局長にケッテルハーケ氏

  • 2014年6月15日

(右から)ペーター・ブルーメンシュテンゲル氏と、新局長のレイカート・ケッテルハーケ氏 ドイツ観光局によると、アジア・オーストラリア地区統括局長のペーター・ブルーメンシュテンゲル氏が2014年8月末に定年退職する。同局では6月12日に東京のドイツ大使館で退任セレモニーを実施。ブルーメンシュテンゲル氏は旅行業界関係者やメディア、ドイツの産業界の人々に対し、在任24年間の感謝の念を示した。特に「一国の観光局が企業の皆様とこれだけコラボレーションできたのは珍しく、私の誇り」とし、各社の観光振興への協力に謝辞を述べた。退任セレモニーで同氏の公式行事への参加は最後となる。

 ブルーメンシュテンゲル氏は1990年10月に着任し、24年間東京で勤務。1994年にはドイツ再統一により東西ドイツを結ぶ初めての観光街道「ゲーテ街道」の発案と導入を実施。日本に進出しているドイツ企業などとのコラボレーションで、交通広告キャンペーンも展開しており、2014年まで20年間継続中だ。1995年には日本の当時の環境庁と共同で「ドイツ・エコロジーガイド」を発案した。

(中央右)ペーター・ブルーメンシュテンゲル氏、(中央左)ハンス・カール・フォン・ヴェアテルン氏、(左端)新局長のレイカート・ケッテルハーケ氏、(右端)ドイツ観光局理事のラインハルト・ヴェルナー氏 また、オクトーバーフェストが日本で広がる契機となったドイツ観光局のイベント「ドイツ旅行展」ではドイツの巨大テントを日本に初導入しており、「日本のオクトーバーフェストの父」の異名もあるという。さらに、在日外国観光局協議会(ANTOR)会長、ヨーロッパ観光委員会(ETC)会長を歴任してきた。退任後は日独間の観光や国際交流のアドバイザーとして、引き続き活動を続ける予定だ。

 後任にはドイツ観光局前イタリア支局長のレイカート・ケッテルハーケ氏が着任し、6月から日本事務所での勤務を開始。ケッテルハーケ氏は1981年にドイツ観光局のロンドンに着任後、イタリアやベルギー、オランダ事務所で支局長や局長代理を歴任してきた。ケッテルハーケ氏は「ピーター氏の築いたドイツのよいイメージを引き続き消費者に訴求していくため、頑張って行きたい」と意気込みを示した。

 今後は日本の旅行会社、現地ランドオペレーター、観光局の3者の結びつきをより強めることで、旅行者増をめざしていく考え。旅行会社に対しては旅行先、観光先としてのドイツの更なる認知向上をはかりたいとし、旅行会社とのコラボレーションを今後増やしていきたいと語った。