国際線LCC、利用率向上も満足度は低下-リクルート調査
リクルートライフスタイルの海外旅行に関する調査研究機関「エイビーロード・リサーチ・センター」はこのほど、2014年の「国際線LCC利用意向と満足度に関する調査」の結果を発表した。それによると、認知度は前年並みだが利用経験率は2割弱にまで成長し、徐々に浸透度を高めているものの、満足度については低下傾向にあることが分かった。調査は今年3月24日から27日にかけて、2013年に海外旅行をした関東、関西、東海の18歳以上の男女を対象に実施。集計数は4936名。
認知度に関する質問では、1社でも認知していた人の割合は86.5%で、前年とほぼ同程度。航空会社ごとで最も認知率が高かったのは、62.2%のピーチ・アビエーション(MM)で、以下は52.4%のジェットスター航空(JQ)、48.7%のジェットスター・ジャパン(GK)が続いた。昨年に運航を開始したバニラエア(JW)は、39.6%で5位だった。利用経験率は、全体で前年比4.3ポイント増の18.0%に拡大した。会社別ではJQが5.9%で昨年に続き1位。以下MMが3.9%、エアアジア・ジャパンが2.9%と続いた。
満足度に関する質問では「とても満足」と回答した人は、0.6ポイント減の16.2%。「やや満足」と回答した人は4.2ポイント減の61.9%で、合計では4.8ポイント減の78.1%となり、昨年に続き「満足」と回答した人の割合は減少した。年代別では特に40歳代の男性、50歳以上の男女で満足度が低い傾向が見られた。
また、今後も「LCCのみを利用する」と回答した人は0.2ポイント減の5.6%で、「LCCを優先するが、既存航空会社も検討する」と回答した人は3.5ポイント減の35.4%。合計では3.7ポイント減の41.0%となり、昨年に引き続き、優先的に利用したいと考える人は減少した。
今後の利用意向に関する質問では「積極的に利用したい」と回答した人は5.0ポイント減の13.4%、3.2ポイント増の「やや利用したいと思う」と回答した人は41.0%で、合計では1.8%減の54.4%となった。「今後利用してみたい航空会社」については、MMが17.2%で1位となったものの、前年から0.7ポイント減となり、2年連続の減少。2位のJQは14.6%で増減なし、3位のGKは2.5ポイント増の12.2%で、2年連続増加した。