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アクセスランキング、JTB中部の立入検査1位、JQメルボルン線も

[総評] 今週は、JTB中部に対して観光庁と中部運輸局が立入検査を実施したことについてのニュースが1位になりました。企業ではなく個人の行いで、なんとも苦しく悲しい問題ですが、仮に手配を忘れていたことに気づいても上司に申告できない雰囲気があった、ミスに気付く体制ができていなかったといった事情があるとすれば、企業としての体制に欠陥があったということになるでしょう。

 今回の事件は業界最大手のJTBグループ内で発生したわけですが、果たしてJTBだから起きてしまったことなのか、ほかの会社はそういったリスクを抱えていないのかも考えなくてはなりません。今回はあのような手紙を作ってしまったことで注目が集まっており、その行為の動機自体は旅行業に関係ないものだと思いますが、手配ミスそのものが珍しいかというと疑問符が付きます。

 仕事と失敗は切っても切り離せないもので、新入社員への訓示などでもよく「失敗を恐れず」といった表現が見られます。企業としてはいかにリスクを少なくし、発生時にはきちんとリカバーすることが重要で、その意味ではJTBだけでなく業界としての検証も必要ではないかと感じます。

 さて、今週2位の記事はジェットスター航空(JQ)による成田/メルボルン線の就航です。(当サイト右列のランキングは掲載日からの1週間を基準としているため消えてしまっていますが、当欄はメールニュースの配信日ベースでランキングを作成しています。)

 JQが日豪間で直行アクセスのかなりの部分を担うようになって久しいですが、今回のメルボルン線週4便は関空/ゴールドコースト線週3便の運休とセットですので、実質的な路線規模はさほど変わりません。とはいえ、ジェットスター・ジャパン(GK)による成田発着の国内線路線網を考えれば、より安定的な路線維持と成長が期待できる可能性はあります。

 ところで、このJQグループによる成田経由での路線網の構築は、いわゆる「ハブ・アンド・スポーク」の戦略であり、短距離路線の高頻度往復という「LCC原理主義」的な特徴とはかけ離れ、FSCとの実質的な区分が不明瞭になってきていることの一例といえそうです。

 実は明日から1週間弱、JQに乗ってケアンズにお邪魔し、オーストラリア政府観光局(TA)による旅行商談会「オーストラリア・ツーリズム・エクスチェンジ(ATE)」を取材する予定ですが、前回利用させていただいたのは今回運休した関空/ゴールドコースト線が開設された2008年10月で、不思議な縁を感じます。

 当時は現在のビジネスクラスも「スタークラス」と呼称していて、こうした変化も「FSC化」を感じさせます。果たして搭乗前後、そして飛行中の体験は変わっているのかどうか、その点も今回の出張で楽しみにしています。(松本)

▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2014年5月第1週:5月7日0時~5月9日16時)
第1位
JTB中部に観光庁が立入検査、元社員の遠足バスの手配ミス問題で(14/05/07)

第2位
ジェットスター、成田/メルボルン就航、訪日需要にも期待(14/05/01)

第3位
日本航空、13年度増収減益、営利1667億円-14年度営利は減少見込む(14/05/01)

第4位
観光庁、標準旅行業約款を一部改正、「旅行開始後」明確に(14/05/05)

第5位
日系2社のGW実績、JLは利用率向上、NHは旅客が2桁増に(14/05/07)

第6位
ANAHD、13年度増収減益、円安響く-14年度は羽田に期待、増収増益予想(14/05/01)

第7位
エティハド、A380・B787の内装など公開、初「レジデンス」も(14/05/08)

第8位
楽天トラベル、14年1Q取扱高は13.5%増-中国国内向けサービス撤退も(14/05/08)

第9位
フランス、地方商品順調、羽田就航に期待-ランデヴー・フランスより(14/05/08)

第10位
スカンジナビア航空、手荷物の規則簡易化、料金値下げも(14/05/05)