日本航空、13年度増収減益、営利1667億円-14年度営利は減少見込む

  • 2014年5月1日

▽14年度は営業利益1400億円めざす-「増収へのターニングポントに」

 2015年3月期の業績予想は、売上高が3.1%増の1兆3500億円、営業利益が16.1%減の1400億円、経常利益が14.4%減の1400億円、当期純利益が30.8%減の1150億円。既存路線における確実な収益確保に努め、406億円の増収を見込む一方、円安による燃油費増などを勘案した。燃油はシンガポールケロシンで1バレル125米ドル、為替は1米ドル107円を前提とした。前回発表予想からの修正はなし。為替の影響は175億円のマイナス、燃油費は326億円増の3160億円を見込む。

 4月30日の決算発表会見でJL代表取締役社長の植木義晴氏は、国際線、国内線ともに今年度が最も供給過多になるとの予測を示し、減少を続ける営業利益については「2014年度がボトムになる」との見方を提示。ただし、それ以降は需給バランスが均衡し始めること、2014年度末には同社の新商品とサービスがほぼ出揃うことから、今年度については「増収に向かうターニングポントにしたい」と意欲的に語った。

 今後の課題としては、羽田の昼間時間帯における全日空(NH)との間の傾斜配分について言及し、「成田の残留路線と羽田との競争力の差が、今年度収支で一番の問題になる」と説明。JLの成田線と競合するNHの羽田線が5本あることから、「収支を読み取るのが難しい」と述べた。ただしその影響については「前年度比で確実に出ているが、想定したほどでない」とし、今後は下期を見据えて、商品とサービスの提供に注力していく考えを示した。