バニラ、成田/奄美大島線は年間10万人目標に-片道8000円から

  • 2014年4月23日

JW代表取締役社長の石井知祥氏(中央) バニラエア(JW)は4月23日、7月1日に就航予定の成田/奄美大島線について、運賃発表記者会見を開催した。奄美大島線では年間13万席を提供し、搭乗率8割、年間10万人の送客をめざす。同社代表取締役社長の石井知祥氏は、奄美大島について「新しいリゾート地として、新しい日本のLCCをめざしているバニラにとってぴったりの目的地」とし、首都圏と奄美大島の交流人口の拡大をはかりたいと意欲を示した。

 石井氏は、鹿児島県が奄美群島の2016年の世界自然遺産登録をめざしていることなどから「もともと興味があった地域」と説明。このほど創設された奄美群島振興交付金活用の見通しができたこともあって路線開設を決断しており、地元からも航空運賃を低減化して交流人口を増やしたいという強い要望もあったという。同路線の運賃を片道8000円から2万9500円と値ごろ感のある金額に設定。なお、現在交付金による助成額は未定だが、路線は通年で運航していく方針だ。

 首都圏からは現在、日本航空(JL)が羽田/奄美大島線を運航しており、JWによると年間約8万人が利用している。石井氏は「JLは競合ではない。(JWの就航は)首都圏からの選択肢が増えたということ。JLとは共存していけると考えている」とし、羽田の需要を取るのではなく、成田発の新規需要を開拓していきたいと語った。

 ただし、石井氏は今後の課題として、奄美大島やJW自体の認知向上の必要性を指摘。奄美大島の地元自治体や企業などと協力して認知向上のための取り組みをおこなうとともに、奄美大島を含め奄美群島全体の地域振興にも力を入れていくとした。同氏は奄美大島と周辺の島々や、沖縄の組み合わせも提案。各島々を組み合わせることで「新しい旅行を提案できるのでは」と語った。

JW代表取締役社長の石井知祥氏 奄美大島線のターゲットはレジャーだが、奄美大島発の需要や首都圏に20万人いるという奄美大島出身者の帰省需要、スポーツ合宿での利用も見込む。閑散期である夏前や冬の雨季には、スポーツ合宿需要の喚起や、首都圏と奄美大島の交流イベントなどを実施することで新たな需要を創出したい考えだ。

 宿泊施設はビジネスホテルや民宿、コテージ風の合宿施設があるとし、合宿以外の利用ではFITや少人数の家族層がメインになるとの予想。JW営業部長の近藤寛之氏は首都圏の若者や、マリンスポーツなど目的が明確な旅行者、自然による癒やしを求める旅行者などを取り込んでいきたいとした。

 奄美大島線については旅行会社のパッケージツアーでの販売も見込む。石井氏は7月1日の航空券発売開始とタイミングがずれる可能性はあるが、現行取引をしている旅行会社の商品は逐一発売される予定だとした。

 運賃は片道8000円から2万9500円の間で国交省に申請。「シンプルバニラ」は片道8000円、「コミコミバニラ」では1万500円からとした。4月24日14時から販売を開始する。また、就航を記念し、4月24日14時から4月25日18時までの限定販売で、水曜限定で片道4000円のキャンペーン運賃「わくわくバニラ」を用意。搭乗期間7月1日から10月25日までの水曜日となっている。