13年度の旅行業倒産件数、8件増の47件に-中韓の需要減響く、TSR調査
▽宿泊業は8件減の101件、震災関連倒産が一段落
宿泊業の2013年度の倒産件数は、前年比7.3%減の101件(8件減)だった。このうち、東日本大震災関連倒産は13件で、3年前の40件と比べると半減以下となった。負債総額は38.7%減の480億5400万円。
TSRでは、倒産件数の減少は震災関連倒産が一段落したことが要因と見る。リーマン・ショック以降、景気低迷期に震災が発生し、事業収益が伸び悩むなか震災による旅行自粛ムードが高まったことで、宿泊客が減少。事業収益が低迷したことで老朽化した施設の改築費用を捻出する見込みが立たないことから再建を諦める業者も多く出ていたが、そうした状況も一段落してきたとの考えだ。
宿泊業倒産の発生地区では関東地区が29件と最多。震災が発生した東北地区は11件だった。宿泊業の主な大型倒産は、特別清算で兵庫県の神戸マリンホテルズが負債総額31億円(6月)、長崎県のYATAROが負債総額23億円(9月)。このほか、宮城県の真山リアルエステートが負債総額25億円で破産した(4月)。
なお、3月単月の倒産件数は16件減の3件と大幅に減少。震災関連倒産は0件だった。負債総額は94.9%減の6億9400万円。震災の影響が一段落したことなどで、前年から大幅に減少した。3月中の倒産ではビジネスホテルや旅館からの倒産があったがいずれも小規模企業であり、大きな負債総額の倒産はなかったという。