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アクセスランキング、1位は羽田線拡充-休暇改革に期待も

[総評] 今週は、羽田空港で昼間時間帯の国際線が大きく増加したことについての記事が1位になりました。日本航空(JL)と全日空(NH)との間の傾斜配分などもあってこれまでも大きな注目を集めてきましたが、いよいよ実際の運航が始まりました。

 2位に入った各社社長の入社式における訓示でも触れられていますが、外国系の航空会社やLCCによる座席供給量の増を含めて航空会社間の競争は大変激しくなります。当然のことながら旅行会社も無関係ではなく、航空会社から羽田と成田の路線販売に対する期待が高まるでしょうし、旅行会社自身もビジネスチャンスとして積極的な営業を展開し始めているところです。

 羽田と成田の棲み分けもまだまだ流動的ですが、少しずつ方向性は見えてきているようです。日系航空会社は、羽田で首都圏需要を取り込むとともに内際ハブとして展開し、成田は主に際際ハブと位置付けていく方針で、外航にとっても羽田には十分な容量がありませんので、成田が拠点であることは変わらないでしょう。

 また、LCCの増加も成田の今後の成長を支えそうです。この原稿を書いているのは4月4日にバニラエア(JW)から成田/奄美大島線の開設計画について発表がありましたが、今後も日本のLCCだけでもジェットスター・ジャパン(GK)、JW、そしてジェイティービー(JTB)と提携した春秋航空日本(IJ)が路線網を拡充していくことが予想されます。

 さて、今週はこのほか、ランキングには入りませんでしたが、日本旅行業協会(JATA)の2014年度事業方針もお伝えしました(リンク)。この中で、特に気になったというか、大いに期待しているのが休暇制度改革です。改革といっても、まずは手をつけやすい有給休暇の取得率向上から取り組みたい考えで、まずは情報収集や検討に着手するそうです。

 期待していると書いたのは旅行会社の有給取得率の向上です。社会に対して有給休暇を取得して旅に出よう、観光立国を実現しようと訴えても、当の旅行業界が休みを取りにくいのでは紺屋の白袴というか、説得力も何もあったものではありません。

 個人的には、旅行会社が率先して有給休暇の取得率を高めれば、旅行会社従業員の知識不足とそれに起因する付加価値型商品やサービスの実現困難性、優秀な人材の確保など、旅行業界が抱える問題の多くが解決できるのではないかと考えています。

 休みを取ることができるからといって旅行会社の社員が皆旅行に行くとは限りませんが、少なからず行くことは間違いないでしょう。トラベルビジョンの「優待情報」のコーナーはサイト内でも有数の人気コンテンツです。現地に行き、自らのお金で様々な物事を体験し、時間を過ごせば、FAMツアーを上回る知識や経験、感覚をつかむことができるはずです。

 また、人材確保も、自社の有給取得率が例えば80%というだけで、かなりのアドバンテージになるように感じています。人材関連の議論では常に「魅力ある旅行産業に」というキーワードが出ますが、「いいなあ、旅行業界は○○できて」といわれるために、休みを取りやすく余暇を充実できるという点は十分に競争力のある特徴ではないでしょうか。

 会社としては業務が回らず人を増やさなければ対応できない、コストが増加し経営が成り立たなくなる、という事情も理解できます。しかし、今週2位の社長訓示でも散見されるように、できない、やらない理由を考えるのではなく「目標」を持って「挑戦」すること、それが社会人としての心がけであるはずです。

 是非とも旅行業界が率先して日本の有給取得率を引き上げ、休暇を改革していってほしいと願っています。(松本)

▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2014年3月第5週、4月第1週:3月30日0時~4月4日18時)
第1位
羽田、昼間国際線が拡充、海外・訪日の需要獲得へ競争激化(14/03/30)

第2位
【1社追加・再送】入社式で社長訓示、「変化へ挑戦」呼びかけ、「基本」強調も(14/04/02)

第3位
フォトニュース:スカイマークのA330と新シート、ミニスカの制服も(14/04/01)

第4位
GWの旅行者、海外・国内とも減も過去3番目、2244万人-JTB予想(14/04/03)

第5位
ルフトハンザ、羽田2路線就航-ミュンヘン行き初便搭乗率は84%(14/03/31)

第6位
JAL・ANA、2月の国際線旅客は1.5%増、利用率は明暗(14/03/31)

第7位
日本航空、ジャルエクスプレスを吸収合併、10月1日(14/04/01)

第8位
羽田国際線、就航相次ぐ-外航各社、記念式典開催(14/04/02)

第9位
成田、国際線夏ダイヤは8便減の1428便、羽田響く-LCC比率は約2割に(14/03/30)

第10位
日本航空、機内WiFiの対応機材増へ、東南アジア線など(14/03/30)