TCSA、「みなし労働」適用外で添乗時間の管理訴え-訪日人材育成も
▽労働者派遣法改正に対応-インバウンドのための人材育成も
添乗環境整備事業では、春の通常国会で審議される見通しの労働者派遣法の改正についても対応を進めていく。TCSAによると、改正の議論では、専門添乗員の同一派遣先への派遣は上限3年と定められる可能性がある。通常、専門添乗員は複数の旅行会社、支店、事業所などが企画する旅行業務をおこなっていることから、「同一派遣先」をどう捉えるか、関係官庁と意見交換が必要との考え。そのために定量的なデータを収集していく考えだ。
また、14年度事業では、昨年に引き続き観光人材育成事業もおこなっていく。今年度は、アウトバウンドに加え、観光庁が掲げる訪日外国人2000万人市場達成への対応策として、通訳ガイドやオペレーションスタッフまで視野に入れた幅広い人材育成を実施していく。TCSAによると、会員企業の4割強がインバウンドビジネスをおこなっているといい、今年中に専用のテキストやカリキュラムを作成し、2020年までの需要の増加に対応していく予定だ。
このほか、専門添乗員のモチベーションアップのための事業では、ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー2014をじはじめとした各種表彰制度の周知徹底をはかるとともに、添乗員能力資格認定制度の普及活動をおこなう。今年は1級認定バッジを用意。すでに1級を取得している約7000名に配布したという。