スクート、旅行会社重視を強調-日本路線強化へ

  • 2013年11月26日

旅行会社と関係強化、取消料に対応も

10月にはインフィニのオフィスにてセミナーをおこなった 坪川氏は「旅行会社の方に頼り、共存してきたので日本の市場で成功してきた。TZはそういう意味で、LCCでは珍しいタイプ」と語る。現在8割以上の予約が旅行会社経由となっており、残り2割はTZの予約センターや、オンライン旅行会社経由、空港カウンターでの販売などだ。

 旅行会社経由の販売では、日本地区総販売代理店(GSA)にエア・システムを指名し、GDSはインフィニと契約した。GSAでは旅行会社向けのセミナーを実施するほか、旅行会社からの質問対応などもおこなっており、日本の旅行会社に対し、利便性の向上をはかっている。

 また、坪川氏によると、7月からGSA経由で、日本の標準旅行業約款に対応した形でキャンセル料の支払いにも対応できるようにしたという。パッケージツアーの場合、ピーク時で45日前、ノンピーク時で30日前まで、顧客がキャンセルした際、GSAに申請すれば旅行業約款にしたがって返金の手続きをおこなうという。坪川氏は「この部分をコミットできなければ、(旅行会社は)一般消費者にスクートとの旅行商品を提供できない」とし、旅行会社重視の姿勢を強調した。

 一方、ウェブでの直販についても、24時間いつでも予約できる利便性を武器に、消費者にアプローチしていく。ウィルソン氏は「(旅行会社とウェブでの直販の)どちらがいいとは思っていない。両方は共存できるのではないか。利用者がどちらを選ぶかにかかっている」とし、消費者への直販と両立していく方針を示した。