全日空、選ばれる航空会社へ-国際線エコノミーの機内食など刷新
全日空(NH)は10月24日、機内食のサービス刷新を発表した。同社は9月から国際線のファーストクラス、ビジネスクラスを中心に、機内食や寝具、アメニティなどのグレードアップを実施したばかり。今回は第2弾として、12月からエコノミークラスを中心に新しい機内食サービスを実施する。
同社CS&プロダクト・サービス室商品戦略部部長の岡功士氏によると、国際線ネットワークが拡大し、グローバル化が進む中機内サービスを強化することで「選ばれる航空会社になりたい」考え。そのため、同社国際線の約8割を占めるエコノミークラスは「とても大切」だという。NH上級執行役員CS&プロダクト・サービス室長の渡辺俊隆氏も、他航空会社でもファーストクラスがない路線は数多くあるとし、今後は「エコノミークラスに力が入っていくだろう」と語った。
今回は羽田、成田発の国際線エコノミークラスに、顧客目線を取り入れたメニューを投入。NHでは今年8月にFacebookで「機内食総選挙」を実施しており、もっとも人気が高かった和食、洋食それぞれで投票結果上位のメニューを提供する。岡氏によると600名から応募があり、このうち25%が海外からの応募だったという。
さらに、客室乗務員など社内の投票による「ANAグループ社員おすすめメニュー」も提供。外部パートナーシェフや酒、珈琲のプロフェッショナル15名と、9名のANAシェフチームで構成する「THE CONNOISSEURS(ザ・コノシュアーズ)」監修メニューも用意した。エコノミークラスのメニューは全路線で毎月メニューを更新していく。
また、子供向け機内食も刷新。実際に子どもがいるシェフ4名で開発チームを作り、食育とデコ弁をテーマにメニューを作成。雪だるまの形をしたごはんや、子供向けおまけつきのお菓子も提供し、子どもが退屈せずに食事が楽しめるよう工夫をこらした。対象は2歳から12歳未満の子どもで、事前にリクエストが必要だ。12月から羽田、成田発の国際線全線で提供を開始し、3ヶ月に1度季節に合わせたメニューに変えていく。
一方、プレミアムエコノミークラスのサービス拡充も実施。ビジネスクラスの日本酒や、一部路線を除きデザートを提供。北米路線ではミニそば、ヨーロパ路線ではミニラーメンをサービスする。このほか、ファーストクラス、ビジネスクラスで引き続きザ・コノシュアーズ監修メニューを提供していく。
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