7-9月期の宿泊旅行実施率は43.1% 日観協の短期観光動向調査

 日本観光振興協会(山口範雄会長、日観協)はこのほど、2013年度9月調査分の短期観光動向調査の結果をまとめた。7-9月期の宿泊旅行実施率は対前年同期比で2.0ポイント減の43.1%、10-12月期の宿泊旅行意向は同3.0ポイント減の41.3%と依然として低下が続くが、改善の兆しも出てきた。

 「兆し」は前3期(10-6月)平均との比較から。宿泊旅行実施率は、前年は前3期平均から5.9ポイント増だったのに対し、今年は8.7%増と増加幅が拡大。宿泊旅行意向率も前年の5.1ポイント減から今年は3.3ポイント減と縮小幅が縮まった。低下幅が小さくなり、宿泊需要が少しずつ戻ってきていることを示す数値といえそうだ。

 宿泊旅行実施率の概要は性別では女性が男性を8.0ポイント上回り、その差は前年より拡大。年齢別では20代学生の51.7%が突出している。夏の旅行は「学生」「女性」がキーワードとなり、若者の旅行離れに歯止めがかかってきたか。

 1人あたりの宿泊旅行実施回数は0.65回で前年より微減。

 その目的地はやはり関東がトップを維持。前年からアップしたのは東北、北海道、沖縄だった。東北の需要回復が顕著のようだ。

 宿泊旅行意向率の概要を見ても女性が男性を6.6ポイント上回り、秋もこの傾向が続きそう。一方で意向が高い年齢層はシニア層に移る。

 7-9月期で意向が実際の旅行に結び付いた割合を示す実現率は、意向49.6%に対して実績43.1%から86.9%と算出。前年同期、前期と比較しても高く、この数値からも旅行需要の回復が見てとれる。

 調査は消費者4千人を対象にインターネットで四半期ごとに実施している。


情報提供:トラベルニュース社