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地域、空港、航空、旅行会社「四位一体」で地域活性を-JATA旅博

  • 2013年9月19日

 国内線におけるLCCの台頭、民活空港運営法の成立と、日本の空をめぐる状況は激しく変化しつつある。一方でLCC誘致や、人を呼び込む空港の力を地域活性化につなげたいという地方の期待も高まっている。こうした環境のもとで地域、空港、航空会社、旅行会社はそれぞれどのように機能し、協働していくべきか。9月13日のJATA旅博2013業界日セミナーでは「四位一体の地域ツーリズム」と題して議論が交わされた。

登壇者
コーディネーター:JTB総合研究所 常務 高松正人氏
パネリスト:
トランスアジア航空(GE) 日本支社長 横田恵三郎氏
鶴雅グループ 取締役 大西希氏
JTBグループ 本社旅行事業本部観光戦略部訪日事業推進室長 安部雅之氏
フォーカスライト・ジャパン 代表 牛場春夫氏


空港民営化で訪日誘致強化へ

フォーカスライト・ジャパンの牛場春夫氏 “四位一体”を構成する要素は、それぞれ大きな転換期を迎えている。まず空港に関しては今年6月に民活空港運営法が成立。フォーカスライト・ジャパン代表の牛場春夫氏によると、これは現在国や地方自治体が管理している日本全国の空港の運営について、資産は国や地方自治体に残したまま、30年間から40年間の運営権を民間に売却して空港経営を抜本改革するための法律。「LCCなどの誘致を強化し地域活性化につなげようというのが法案の狙い」とした。

 地域の現状については、北海道の道東で宿泊業を営む鶴雅グループ取締役大西希氏が「道東に関しては十数年間、入込客数が減少している。道東への航空座席の供給減少に合わせるように客数が減り、かつてに比べて4割ほども落ち込んでしまった」と苦しい実情を説明。空港や航空路線の存在が地域の観光産業に多大な影響を与える実態を指摘したうえで、現在は地域における観光産業の再活性化のために、インバウンド誘致に活路を見出そうとしていると語った。