「フェラーリ列車」のイタロ、14年は日本人3倍めざす、業界重視
イタリアの高速列車「イタロ」を運行するNTV(ヌオーヴォ・トラスボルト・ヴィアッジャトーリ)は、2014年に日本人によるイタロの利用回数を3万2000回に増やすことをめざす。9月11日にイタリア政府観光局(ENIT)と共催した説明会で、NTVマーケティング部長のエドモンド・ボスコスクーロ氏らが説明した。
イタロは2012年4月に運行を開始した高速列車で、フェラーリ会長がNTVの設立者に名を連ね、列車も赤く塗装されることから「高速列車のフェラーリ」とも呼ばれて日本でも認知度が上がり始めている。
イタロは、2012年の4月から12月の総利用者数が200万人で、2013年は650万人を目標としたところ、1月から7月までの累計で400万人に達するなど好調な滑り出し。日本人は2013年通年の利用回数ベースで1万回を想定しているが、これを2014年には3万2000回に増やしたい考えだ。
目標達成に向けては、レイルヨーロッパとのシステム接続による販売強化や団体旅行の取り込み、オンライン旅行会社との関係深化を進めており、2014年第2四半期には日本語サイトも開設する。
日本語サイトの稼働は直販の経路を意味するが、日本市場では旅行会社を重視。2月末にも来日してプレス発表会を開催したボスコスクーロ氏らが9月に再来日したこともこの表れで、今後も企業として、輸送機関としての信頼性やホスピタリティの高さ、充実したサービスをアピールしていく方針だ。
なお、イタロは現在9都市12駅に乗り入れているが、今年12月15日からはボローニャからアンコーナをリミニ経由で結ぶ新路線の開設を予定している。