ロイヤル・カリビアン、東京都とMOU-14年ボイジャーは6700名目標
ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(RCI)と東京都港湾局は、9月14日、大井ふ頭に停泊中のボイジャー・オブ・ザ・シーズ船内にてMOUの調印をおこなった。締結内容は「2014年においても東京発着クルーズを複数回実施し、今後も継続的に東京港を発着港、寄港地として利用すること」「相互の発展の為に協力関係を継続していくこと」の2項目。
RCIは、今春初めて13万トン超のボイジャー・オブ・ザ・シーズを大井ふ頭に配しており、今回が3度目の寄港となる。3000名を超える乗客の乗下船などもスムーズで、様々な面で東京都の協力が受けられたこと、加えて「大井ふ頭には冷房完備の水産会社の倉庫があり、乗客の乗下船、ならびに物流面においても利便性が良い」(ミキ・ツーリストクルーズカンパニー長の糸川雄介氏)といった点も、MOU調印の決め手となったという。
MOU調印式典で東京都港湾局局長の多羅尾光睦氏は「世界的なクルーズ会社であるRCIからパートナーに選んでもらったことを光栄に思う。2020年オリンピック開催に向け、首都東京の窓口として魅力ある楽しい港にしていきたい」と述べた。
一方、ロイヤル・カリビアン・クルーズアジア地区副社長のジーナン・リュウ氏は、「東京は世界中によく知られた人気の都市。オリンピック開催も決まり日本人のみならず、世界中の人が行き交う場となるだろう」と東京の観光都市としてのポテンシャルの高さをたたえ、締結について喜びを示した。
また、観光庁長官の久保成人氏は「RCIは早い時代から日本寄港や発着クルーズを行ったパイオニアであり、今回の締結を観光庁としても歓迎している」とコメント。島国である日本にとってクルーズが発展する可能性は大きく、寄港先の経済振興への効果も期待していると語った。加えて、観光庁が掲げる訪日外国人旅行者数1000万人の目標にも触れ、「クルーズは目標達成の起爆剤」とインバウンドの観点からもクルーズが重要であることを示唆した。
ボイジャー・オブ・ザ・シーズは、2014年4月末から5月にかけて、日本発着クルーズを4本運航。コースごとにターゲットを設定しそれに応じた特典を用意するなどして、春のシーズン全体で6700名を目標に集客をはかる。例えば5月5日からのコースは「要望の多かった関西を強化した」(糸川氏)との通り、2航海を連続乗船することで、神戸乗船、大阪下船が可能となる。