全日空の「バニラ・エア」、国際線中心、旅行会社も重視

  • 2013年8月20日

▽拠点は成田のみ、旅行会社と「新たな関係」構築めざす

 拠点は12月末の就航当初の機材数が2機のため、成田のみとする予定。JWとして就航している中部については、2番目の拠点の第1候補と位置づけるものの実際の路線展開は未定だ。

 機材数は2014年度に8機、2015年度に10機に増やしていく。いずれもエアバスA320型機で、将来的にはそれ以外の機材により中長距離路線に就航する可能性もあるものの、単年度黒字をめざす2015年度以降になるとの見通しだ。

 ピーチ・アビエーション(MM)との棲み分けについては、「関係は間接的にある。MMは非常に成功しており、良い所は吸収してお互いに切磋琢磨していきたい」とコメント。JW広報によると、原則的には競争相手と位置づけるものの関空の拠点化はしない方針であるなど、大きな枠組での連携はしていく模様だ。

 このほか石井氏は、販売戦略について「基本は、できるだけ安い運賃を自社ウェブサイトで直接販売する」としつつ、需要を喚起し新たな市場を開拓する上で「旅行会社は大事なパートナー」と強調。「認知度向上のためにも、いろいろなところで扱っていただくのが大事」といい、オンライン分野での協業や、パッケージツアーについても前向きな姿勢を示した。ただし、従来型の「座席をまとめてお渡しして返ってくるというようなやり方」ではなく、「LCCと旅行会社の新たな関係を作っていきたい」という。