「瀬戸内観光宣言」(2) クルーズの振興を

 議事に先駆けて元近畿運輸局局長の大黒伊勢夫さんが「瀬戸内海クルーズの振興について」と題し講演した。

観光資源を広域ネットワーク化

 その中で、大黒さんは「瀬戸内海という概念が確立したのは明治後期以降で、瀬戸内海の美しさを発見し、世界に伝えたのは開国後の西洋の旅行者だった」と紹介し、瀬戸内海沿岸に点在する観光資源の広域ネットワーク化、地域独自の新たな観光サービスの提供に加え、港湾における受入体制の整備の必要性を訴えた。

 また鉄道・運輸機構理事の後藤靖子さんは「船舶共有建造制度について」をテーマに語り、電気推進システムを採用したエコシップが2012年5月までに旅客船2隻、貨物船21隻が就航し、高い評価を受けていることなどを紹介した。

 瀬戸内海観光連絡推進会議は12年の大河ドラマ「平清盛」を契機に瀬戸内海エリアの各地で取り組まれた平清盛推進事業の広域的サポートや瀬戸内広域連携施策を図るため、小橋・中国運輸局長の呼びかけで設立された。11年7月に中国運輸局と神戸運輸監理部、四国運輸局のトップで構成する「『平清盛』瀬戸内連携推進会議」ができ、11月には近畿運輸局と九州運輸局が加わった。


情報提供:トラベルニュース社