アクセスランキング、1位はエアアジアJの路線維持、羽田昼便も
[総評] 今週は、航空関係で注目を集めるニュースが多い1週間でした。1位の記事では、全日空(NH)がエアアジア・ジャパン(JW)について、提携解消後も現行路線を維持する方針であることをお伝えしています。もともと、リスト上で併記している中部国際空港の新ターミナル建設について取材していた過程で得た情報を別に記事化したものでしたが、今月中というNHの新LCCの方針発表に向けて興味を持たれる方が多かったものと思われます。
11月以降も、10月末までJWブランドで運航する各路線を維持するとすれば、今から予約を受け付けていても良さそうですが、7月19日現在でJWウェブサイトでは「該当フライトなし」と表示されます。考えてみれば、予約についても旅客管理についてもシステムやウェブサイトの問題もあるため当たり前なのですが、そうなると今度は11月以降の予約をいつから受け付けるのか、いつからであれば受け付けられるのかが気になってきます。
その意味では機材をどうするのか、スタッフは、そもそもブランドは、と思考がつながっていきますが、それらが明らかになるのも遠い話ではありません。エアアジア(AK)と一緒ではできなかったNHならではのLCCがどのような航空会社となるか、そしてどのように成功をめざすか注視していきたいとおもいます。
さて、2位はアエロメヒコ(AM)、3位はエジプト航空(MS)の記事が入りましたが、この2本は正反対の内容となりました。AMについていえば業務渡航を含めて需要が伸びており、B767からB787として座席を増やし、来年の春には増便もめざすというものです。
一方、MSは政情不安による需要減退から成田線を運休するもので、アラブの春の影響からようやく脱して運航再開してから約1年半での再運休は残念でなりません。旅行業界ではいかんともしがたい分野に原因がありますし、早期の沈静化と復便を願うばかりです。
ただ、手の届かない分野だからといって結果をただ待つだけというのでは芸がありませんので、例えば元外交官で今は大学で教鞭をとっておられる野口雅昭氏のブログ(「中東の窓」)など、インターネットを活用するなりして情報を収集していきたいものです。
このほか、4位以下ではフィリピン航空(PR)が欧州への乗り入れを認められたことは明るい話題ですし、7位に入った、羽田空港における昼間時間帯の国際線についての記事も旅行業界にとって重要なものではないかと思います。
航空局長の記事は金曜日の朝刊で配信したもので、掲載日によってはもう少し順位が上になったと思われますが、年内に主要国との航空当局間協議と航空会社への発着枠の配分をおこなうとなると、相当なハードスケジュールが予想されるところです。
よく読み返してみますと、JWが運航を終えるのは10月31日で、羽田から昼間に就航可能な国がおおよそ決まるのも秋頃、AMのB787投入も10月14日と時期が集中しています。10月までの3ヶ月間、大小様々な変化のきざしが見えてきそうな予感です。(松本)
▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2013年7月第3週:7月14日0時~7月19日16時30分)
第1位
◆全日空、エアアジアJの既存路線維持へ-成田拠点に(13/07/14)
◆中部、新ターミナル「作る方向」-エアアジアJの動向注視(13/07/14)
第2位
◆アエロメヒコ、成田にB787決定、座席も増加-来春には増便へ(13/07/14)
第3位
◆エジプト航空、成田線運休、8月末まで-関空線は継続(13/07/14)
第4位
◆フィリピン航空、EUに就航可能に-ロンドン、パリなど再開に意欲(13/07/16)
◆航空局、フィリピン系航空会社の制限緩和検討、欧米の対応注視(13/07/18)
第5位
◆HIS、5年でクルーズ25万人めざす-チャーター活用、店頭強化(13/07/17)
第6位
◆第3種エム・エス・プランニングが破産、負債1.8億円(13/07/16)
第7位
◆羽田昼の国際線、枠配分は年内-航空局長、燃油は「課題」(13/07/18)
第8位
◆海外旅行市場の新たな動きと対策-エイビーロード海外旅行セミナー(13/07/16)
第9位
◆シンガポール航空、新プロダクト発表、座席とエンタメ機器(13/07/16)
第10位
◆トラベル世界、JATAに問い合わせ390件、弁済額は1億円未満か(13/07/17)