南アフリカ、日本の成長可能性を重視、アジア全体で増加へ-INDABA2013
アジアのグローバル・ハブ戦略
3市場の違いを考慮し、マーケティングを推進
グローバル・ハブ戦略ではアジアは中国、日本、韓国の3ヶ国が重点市場だが、南アフリカ観光局アジアパシフィック地区リージョナル・マネージャーのブラッドリー・ブラウワー氏によると「どこかに肩入れするのではなく、アジア全体を伸ばしていく。ただし、それぞれ特性が異なるので、プロモーションは市場ごとに切り離して行なう」との方針だ。
例えば、「中国は規模の大きい成長市場であるのに対して、日本は世界各地を旅行している成熟市場。ジャカランダの咲く10月など、特定の時期の旅行が多い傾向もある。韓国はこれからの成長を見込む市場で、ハネムーンの利用が多い」と認識。日本に対しては「多様な経験を好み、4、5ツ星ホテルを利用する質の高い旅行をする。世界各国を旅行しているが、南アフリカへの訪問はまだ少なく、そこに大きな可能性がある」と期待を示す。
今後、日本市場に対しては従来のプロモーションに加え、リピーターの増加と旅程の多様化にも努めていく。ケープタウンやヨハネスブルグといった主流のルートから、ガーデンルート、クルーガー国立公園など幅が広がってきているが、さらに今年から南アフリカ観光局が力を入れる「ヘリテージ&カルチャー」の側面もアピールする考え。「人気の高い従来のルートでも文化や伝統に触れられる機会は多い。南アフリカの多様な魅力に気づいてもらうことで、次の旅行につなげたい」と語る。
また、旅行業界とのパートナーシップの強化も引き続き重視する。ワールドカップ開催後、治安に対する懸念が少なくなったこともあり、「今後はより自信を持って売ってもらうためのサポートに注力していく」考えだ。
6月26日(大阪)と28日(東京)はセミナーとワークショップを開催し、南アフリカのサプライヤーやオペレーターなどと1対1で情報収集や商談ができる場を設けるほか、トコジレ・カーサ観光副大臣が初来日し、直接観光の魅力をアピール。日本市場で行なっている特別企画についても言及する予定だ。
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