チャーター緩和、地方発長距離に期待-JATA、契約書のひな型作成も

  • 2013年5月23日

▽用機者と卸売旅行会社の契約書、「ひな形」作成へ-GSAとのガイドライン活用も

 また、吉田氏は用機者と卸先である第1種旅行業者との契約書について、JATAでひな形を作成する考えを示した。規制緩和に伴い、観光庁から発出された契約に関する要望をあらかじめ組み込み、わかりやすくまとめることで、チャーター実施のサポートをはかる考えだ。

 観光庁では規制緩和に関する通達をJATAと全国旅行業協会(ANTA)に提出しており、今回のひな形はそれに基づくもの。通達では、用機者と卸先との契約には「個札販売は行わない」点を明記するよう求めるとともに、2社間の迅速な情報連絡体制の構築についても契約で確認すること、などとしている。

 吉田氏は、情報連絡体制の構築の方法について会員会社から質問されていることも踏まえ、「観光庁が求めている内容を組み込み、消費者の利便性を損なわないよう、最低限こういった項目を入れて契約書を作る、というひな形を作りたい」と内容を説明。今後会員各社の意見を収集し、6月に開催予定のチャーターのワーキンググループなどで話し合いを進めていく計画だという。

 また、吉田氏はひな形に合わせ、すでに発表した、航空会社やGSAに対しチャーター成立の諸条件を確認するガイドライン「国際航空チャーター条件確認書」の活用も呼びかけた。吉田氏は「長距離で日本未就航の外国航空会社がチャーターをするとGSAが絡む」とし、「今回の規制についてもGSA側に説明している。GSAと一緒にチャーターを活性化させていきたい」と語った。