12年度の旅行業倒産は39件、件数・負債ともに大幅減-TSR調査
東京商工リサーチ(TSR)によると、2012年度(2012年4月1日~2013年3月31日)の旅行業倒産件数は前年比26.4%減の39件(14件減)となった。負債総額も27.5%減の28億4700万円と大きく減少した。この背景についてTSRでは、円高などにより海外旅行が増加して旅行会社の業績が回復したと分析している。
期間中の大型倒産では、ハーヴェストホールディングスの負債総額6億5000万円(7月)や第1種旅行会社であったグランシャリオツアーズの4億8000万円(9月)、同じく第1種のユニオン航空サービスの3億円(3月)があった。震災関連倒産は前年度と同じ7件であった。
なお、3月単月では件数が6件で前年と変わらず、負債額は68.6%減の5億3500万円。ユニオン航空サービス以外は負債総額1億円未満の小規模な倒産であったという。
▽宿泊業も2桁減、震災影響が低減か-3月は増加
宿泊業の2012年度倒産件数は22.7%減の109件(32件減)で、負債総額は19.8減の784億5400万円であった。震災関連倒産が40%減の24件(16件減)となったことで、件数と負債総額が減少したという。
一方、3月単月では件数が46.2%増の19件(6件増)となり、負債総額も66.6%増の138億5600万円と大きく増加。静岡県の聴濤館(58億円)、山口県の秋芳観光ホテル秋芳館(19億2600万円)、群馬県の笹屋ホテル(18億円)などの大型倒産が発生したという。