現地レポート:ハワイ、隣島+オアフで新体験をアピール
初心者からリピーターまで深く満足できる
ハワイ島、オアフ島の自然&文化体験プログラム
2011年末の福岡/ホノルル線就航を皮切りに、地方発着の直行便が増えたハワイ。地方からの需要を掘り起こそうとするハワイ州観光局(HTJ)とハワイアン航空(HA)の共催で、12年12月12日から17日に、福岡発の研修旅行が実施された。HTJがマーケティングの3本柱とする「ファーストタイマー」「隣島」「MICE」に即し、ハワイの魅力の奥深さを改めて思い知らされる大自然&歴史文化プログラムを体験。ハワイ島のダイナミックなアクティビティ、アロハスピリットの真髄に触れるオアフ島のスポットを中心に、各都市の素材とあわせてレポートする。
大自然の恵みを体感できるハワイ島
福岡21時00分発のHA454便に搭乗し、ロコモコなどローカルフードの機内食を楽しみながら当日の朝9時45分にホノルルに到着。出入国手続きを済ませて、国内線にチェックインし、約45分でハワイ島・コナ空港へ。ホノルル空港発着のインターアイランド路線に乗り継いでも、到着日の午前中から隣島を楽しむこともできる。
ハワイ諸島最大のハワイ島(ビッグ・アイランド)では、今も噴火を続けるキラウエア火山、4000メートル級のマウナケア山を頂にし、溶岩でできた土地が広がる。ここでは、ダイナミックな自然の息吹を感じるアクティビティや体験プログラムが豊富に揃う。
なかでもコナを拠点にする場合、アクセスしやすいのが、世界的にも有名なコーヒー産地・コナ地区での農園見学&焙煎体験ツアーだ。島の西側のコナ地区は火山性の肥沃な土壌、昼と夜の寒暖差などコーヒー栽培に適した気候で、海抜300メートルから800メートル地帯は、通称コーヒーベルトと呼ばれている。
見学した「UCCハワイ直営農園」では、農園内でコーヒーの栽培や収穫方法を説明する農園見学ツアーを無料で実施している。コーヒーの実がなる冬季はその実を試食したり、夏季はマカダミアナッツを木からもいで試食ができる。おすすめは自家農園の生の豆を焙煎する体験ツアー。UCCハワイ直営農園ではコーヒーをすべて手摘みで収穫しているといい、地産地消を体験する教育旅行にも最適といえる。
また、ハワイ島の醍醐味を味わえる「マウナケアサンセット&スターゲイジングツアー」は、必須のアクティビティ。ハワイ最高峰4205メートルのマウナケア山は、世界で最も天体観測に適した地域といわれ、日本のすばる天文台をはじめ、世界の天文台が集まっている。その山頂付近で星空を堪能する日本語ツアーを催行する会社はいくつかあるが、今回は「マサシのネイチャースクール」のツアーに参加した。
14時にホテルを出発し、牧場など途中のみどころに立ち寄りながら、2800メートルの「オニヅカビジターセンター」で休憩。味噌汁付の弁当の夕食を食べ、準備された防寒着に着替えて出発し、高山病にならないよう徐々に体を慣らしていきながら山頂へ。雲海が茜色に染められるサンセットでは、刻々と変わる美しさと雄大さに時が経つのを忘れて見入ってしまった。
日没後は4000メートル付近に降り、星空観測。今まで見たこともないほど多くの星が夜空いっぱいに輝き、こぼれ落ちてきそうなほど。取材当日はふたご座流星群が見える時期だったので、流れ星も多く観察できた。日本人ガイドが、その場で見える星や星座をレーザーペンで天空を指し示しながら解説してくれるが、そのスケールの大きさにも感動する。
今回のツアーは所要約8時間。送迎料、夕食、防寒着のレンタルを含んで160米ドル。すべて車で移動するのでシニアにもおすすめだ。ただし、12歳以下は参加できないので注意したい。
こうしたハワイ島の魅力を存分に楽しむためにも、ぜひ島内に宿泊することをおすすめしたい。ハワイ島には多彩なリゾートが揃い、その施設ごとに魅力あるプログラムが用意されている場合も多い。先述のアクティビティとあわせて2泊できると充実したプランが提案できるのではないだろうか。コナをめぐるトロリーバスも運行されているので、のんびりとしたコナのダウンタウンに足をのばして自由に散策を楽しむこともできる。