新潟のユニオン航空サービスが事業停止-第1種、負債3億円
東京商工リサーチ(TSR)によると、新潟県の第1種旅行事業者で日本旅行業協会(JATA)正会員のユニオン航空サービスが1月21日付けで事業を停止した。新潟本社に廃業を告知する書面を張り出したという。負債総額は約3億円の見込み。事後の処理は畑七起弁護士に一任する。
同社ウェブサイトとTSRによると、1976年にユニオンエキスプレスとして設立した後、1977年に社名をユニオン航空サービスに変更。1993年から新潟空港の海外ツアー実施を拡大し、大韓航空(KE)などを活用して東南アジアや韓国へのパッケージツアーを展開していた。1995年からはチャーターを活用したツアーの取扱を拡大し、ハワイや東南アジア、中国、台湾、韓国、グアム、サイパンなどのツアーを造成していた。
ピーク時の1997年5月期には売上高は27億1742万円を計上。しかし、その後は観光不振から減収が続き、2000年5月期には大幅なリストラを実施。2007年5月期には中国へのチャーター便利用ツアーが成功したため業績が回復したが、2008年に実施したバンコクチャーターで大量に空席が発生、業績が悪化したという。
さらに、2009年以降もリーマンショックや東日本大震災などの影響を受け、2012年5月期は売上高11億3100万円となった。また、2012年12月には新潟営業所を閉鎖し、営業拠点を長岡市の本社営業所に集約していた。
ウェブサイトは1月24日18時現在で稼働しているが、電話はかかるものの応答はなし。消費者への影響の有無は不明だが、JATAによると17時現在で問い合わせは1件もないという。