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政府、緊急経済対策で訪日促進やインフラ整備-東北観光復興も

  • 2013年1月14日

 政府は1月11日、「日本経済再生に向けた緊急経済対策」を閣議決定した。円高やデフレ不況が長引く中、金融政策、財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の3点を同時に展開し、経済再生をはかる方針だ。観光分野では訪日外国人旅行者の誘致強化、東北の旅行需要創出、空港などのインフラ整備などを実施する。

 緊急経済対策は「復興・防災対策」「成長による富の創出」「暮らしの安全と地域活性化」の3分野を重点分野に設定。「復興・防災対策」では、東日本大震災からの復興の加速をはかり、復興庁が東北地方における旅行需要の創出を担当。また、国土交通省はインフラ再構築と事前防災・減災対策のなかで、道路、港湾、空港、鉄道、航路標識などの老朽化対策や防災対策を担当する。

 「成長による富の創出」では、民間投資の喚起と成長力の強化をはかり、国際競争力の強化のためにインフラ整備を実施。国土交通省は首都圏空港の強化の機能強化、大都市圏環状道路の整備、拠点空港・港湾・鉄道駅と高速道路などの直結を含むアクセス道路の整備、渋滞ボトルネック対策などをおこなっていく。

 また、日本企業の海外展開支援として、経済産業省、総務省らとクールジャパンの推進や訪日外国人旅行者増加に向けた取り組みも実施。国土交通省としては、訪日外国人旅行者の誘致強化として、個人旅行の促進、東南アジアからの誘客、MICEへの取組強化などに取り組んでいく。また、出入国審査の円滑化のための審査機器の整備を法務省が担当する。

 「暮らしの安全と地域活性化」では、地域の特色を生かした地域活性化をはかる。国土交通省は官民協働での魅力ある観光地の再建・強化や、訪日外国人旅行者の誘致促進などによる観光の振興をおこなっていく。さらに、都市鉄道ネットワークや空港などの利便性向上、民間投資の喚起と観光や物流を活発化させる広域的地域活性化のための基盤整備も担当する。このほか、文部科学省と環境省が地域の魅力の中核となる文化施設などの機能の強化、国立公園の安全対策などを実施していく。