HIS、年末年始の海外予約は前年超え-ハワイ、グアムや欧米好調
エイチ・アイ・エス(HIS)は12月5日、年末年始(2012年12月21日~2013年1月4日)の海外旅行動向を発表した。同社経営企画室によると、現時点での予約状況は過去最高だった前年を上回っているという。今年は年末年始の日並びがよく、HIS独自のチャーター便を設定し座席数を確保していることから、今後アジアやミクロネシアを中心に駆け込み需要を取り込みをはかり、さらなる増加をめざす。なかでも年始は旅行代金も年末に比べ安価であるため期待がかかるという。
方面別ではハワイやグアムが好調で、前年比2ケタ増で推移。人気渡航先の総合ランキングでもホノルルは1位、グアムは3位となっている。ハワイは家族向け商品で前年比75%増と好調に推移しており、年末年始のレジャー需要を牽引しているとの考え。一方、アジアは外交問題で伸び悩んでいる韓国で、ソウルが人気渡航先のオンライン航空券ランキングで1位、総合ランキングで2位となっており、根強い人気が続いているという。
また、1月4日を休むと9連休になるという日並びの良さが奏功し、長距離方面の需要も好調だ。予約数ではヨーロッパ方面が26%増、アメリカ本土が35%増と増加した。60歳以上のシニアに限定しても同じ傾向が見られ、旅行代金の平均単価を押し上げる一因になっているとの考えだ。
出発日は、欧米のピークが12月30日、アジアのピークが12月29日。アジアは第3ピークが1月2日となっており、近距離であることから年始の出発も人気だ。旅行代金は、年末年始期間の平均単価が18万円程度。12月28日から30日出発は24万円前後で推移しているが、1月2日出発からは11万から15万円台、1月4日出発は7万から13万円台に下がるため、年始出発の予約需要が高まっているという。今後は年始の料金メリットを訴えることでさらなる需要の積み増しをねらう考えだ。
このほか、オンライン予約が好調に推移しており、航空券手配は56%増と増加。スマートフォンアプリ経由の予約も新規需要を生み出しているという。
なお、調査はHISの海外ツアーと海外航空券を対象に、11月30日に実施した。