年末年始の海外旅行、過去2番目の65.7万人予想、長距離が好調-JTB調査
ジェイティービー(JTB)の年末年始(2012年12月23日~2013年1月3日)の旅行動向調査によると、年末年始の海外旅行者数は前年比0.3%増の65万7000人となり、過去最高の1996年末から1997年初めの68万4000人に次ぐ水準となる見通しだ。国内旅行は1.3%増の2937万1000人と2年ぶりにプラス成長。合計は1.3%増の3002万8000人となり、6年ぶりの3000万人台となる予想だ。
JTBによると、今年は年末年始の日並びがよく、1月4日を休めば9連休となることから、近距離に加え長距離方面の旅行が好調だ。長距離方面の比率が高まるため、海外旅行平均費用は2.6%増の20万7000円、国内旅行平均費用も0.4%増の3万800円を見込む。
海外旅行の方面別では長距離方面のヨーロッパ(前年比13.7%増)やアメリカ本土(12.5%増)が円高基調もあり好調に推移。ヨーロッパは、ルックJTBの予約状況で見ると、イタリアやスペインの1ヶ国周遊コースが人気だ。また、円高による買い物需要もあり、ロンドンやパリのフリー型プランが前年の2倍から3倍に増加している。今年がオーロラの当たり年であることから、フィンランドやアラスカのオーロラ鑑賞ツアーも好調だという。アメリカはニューヨークやラスベガスの予約が多く、ルックJTBでは12月29日から31日出発が前年の2倍以上で推移していることから、カウントダウン需要と見る。
近距離方面では、東南アジアでタイ(28.0%増)、シンガポール(15.4%増)、バリ島などが前年を大きく上回る予想。一方、尖閣や竹島問題の影響で中国(25.3%減)、韓国(9.6%減)は減少する見通しだ。
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