イラン航空、GSA設置、将来的な復便めざす-チャーターにも意欲
イラン航空(IR)は11月22日、日本総代理店(GSA)の設置記念セレモニーを開催した。IRは、1974年に日本に就航したが2011年10月末で成田線から撤退し、2012年1月末に日本支社も閉鎖していた。新たにGSAを受託したのはテヘランを拠点に現地手配を手がけるペルシャ・ツーリズム・グループ。11月1日にGSAとして予約と発券の業務を開始した。
ペルシャ・ツーリズム・グループ代表のエマミエ氏は挨拶で、2国間の相互理解を深め、民間交流を進めるために直行便が果たす役割は大きいと指摘。その上で、日本路線の復便に向けて取り組むことを自身の「夢」であると語り、ゴールデンウィークや年末年始のチャーター便運航もめざしたいと意欲を示した。直行便再開については、セレモニーに参列したイラン大使のレザ・ナザルアハリ氏も、「近い将来の再開を願っている」と挨拶している。
IRは従来、北京、バンコク、クアラルンプールに就航しており、GSAでは当初、北京経由での接続を念頭に置いていたものの、冬スケジュールから北京線とバンコク線が運休。このため、まずはクアラルンプールの週3便(月、水、金)を販売し、1月以降は週1便で再開予定の北京線も加えて営業を展開していく方針だ。また、テヘラン以外でもイスファハン、シラーズ、バンダルアッバースなどは湾岸諸国を中心に国際線を運航していることから、周遊型の旅程もアピールしていく。
なお、エマミエ氏は「欧米からの経済制裁により、IRの機材が古いという指摘があるが、残念ながらそれは事実」としつつ、運航や整備の体制は充実しており、安全性の評価は「日本航空と同水準」であると強調した。