シンガポール、12年日本人は70万人超え見込む-新ターゲット設定も
シンガポール政府観光局(STB)とシンガポール航空(SQ)は11月13日、都内で業界関係者を対象に感謝の夕べを開催した。STB北アジア局長のスー・シュウ・キョン氏は、2011年のシンガポールへの日本人訪問者数は前年比24%増の65万6000人と増加しており、2012年の1月から6月の累計でも、21%増の35万人と前年を上回ったと説明。観光収入も増加傾向にあり「(日本市場は)好調を維持している。訪問者数は今年は10年ぶりに70万人を超える見込み」と喜びを示した。
同氏によると、ここ数年はマリーナ・ベイ・サンズブームもあり、日本人訪問者数は増加。今はブーム後にも成長を維持するための施策を検討しており、その一環として5月に一般消費者を対象にアンケート調査や座談会などを実施し、日本人の海外旅行の動機について市場調査をおこなった。調査の結果では、日常から逃れ海外でリラックスしたいというタイプと、一般の旅行者が訪れない地元に根ざした場所を訪問し、その地域を深く感じたいタイプの2タイプの回答が多かったという。
こうした調査結果に基づき、STBでは2つのタイプをターゲットに設定し、ターゲットに適した観光素材をアピールしていく計画だ。感謝の夕べでは、新たな素材として2013年初頭にオープン予定のリバーサファリなどの自然体験、2015年に開業予定のナショナル・アートギャラリーなどを紹介した。
プロモーションは来年度から本格的に開始する予定。今年は前段階として小規模なプロモーションを実施する。旅行会社1社とタイアップし、ターゲットに合わせた商品造成をはかる。商品は12月以降に発売する計画で、今後タイアップする旅行会社数を増やすことも検討中だという。
そのほか、感謝の夕べではSQ日本支社長のデイヴィッド・リム氏が挨拶し、SQの成田/シンガポール線が12月28日から3月24日まで、エアバスA380型機で運航することをアピール。SQ便とシルクエアー(MI)便を利用し、チャンギ国際空港で乗り継ぐ際にキャンペーンを実施することなども紹介し、キャンペーンの利用を参加者に呼びかけた。