現地レポート:スリランカ、観光客をひきつける“光り輝く島”の多様な魅力
8つの世界遺産、手つかずの自然や野生の象がいるワイルド・サファリ
伝統のアーユルヴェーダなど多様な魅力で幅広い層にアピール可能
2009年に内戦が終結し、“光り輝く島”という意味の通り観光の魅力を放つようになったスリランカ。スリランカ政府観光局主催の4泊6日現地視察ツアーで取材した、世界文化遺産のハイライト、手つかずの海が広がる東海岸や市場、ワイルド・サファリやアーユルヴェーダなど、ひと味違う旅体験をレポートする。
百体を超える仏像が並ぶダンブッラの石窟寺院と
野生の親子ゾウに感激のジープ・サファリ
北海道の約8割の大きさという島国スリランカ。香港、バンコク、クアラルンプールなどで乗り継いでのアクセスも可能だが、今回利用したナショナルフラッグのスリランカ航空(UL)が、成田から週4便の直行便を就航している。飛行時間は約9時間。成田からのエアバスA340型機の機材はやや古いが、2016年までに随時、新機材に入れ替わる予定という。機内食は2回しっかりとした量が出る。伝統衣装を着た客室乗務員のサービスで、機上からスリランカの雰囲気にひたる空の旅ができる。
夕刻にバンダーラナーヤカ国際空港に到着。コロンボより空港に近いスリランカ最大の漁港の町ネゴンボへと向かう。空港からのアクセスの良さもあって海辺のリゾートエリアとして注目されてきているエリアだ。スリランカを代表するデスティネーション・マネジメント・カンパニー(DMC)であるジェットウィング・トラベルズの傘下にある5ツ星ホテル「ジェットウィング・ブルー」に投宿。ガラス張りのバスルームにモダンな内装。ビーチからすぐというロケーションがいい。
翌朝、地元の魚市場に行く。浜辺には驚くほど多量の魚が干されている。すぐ横の市場は早朝から活気に満ちていた。とても親日的なスリランカの人々が魚を飛び切りの笑顔で見せてくれる。ここから世界遺産の石窟寺院のあるダンブッラまでは、途中でティータイムを取りながら4、5時間。ランチを有名建築家ジェフリー・バワ設計のホテル、「ヘリタンス・カンダラマ」で取る。自然の岩盤を生かしたエントランスなどスリランカ人であるバワ独特のセンス。バワの建築を回ることを目的にスリランカに来るファンもいるほどだ。
ダンブッラの石窟の黄金寺院は、スリランカの中央部に位置する。5つある石窟の仏像は、それぞれの時代が少しずつ違い、顔などの造りが異なる。ヒンズーの影響が色濃いものや、石窟を造った王様の像などが並び、その差を見るのも面白い。12世紀に天井に描かれた仏教絵巻のフレスコ画の色鮮やかさに驚く。暗い洞窟に浮かび上がる仏像は、全部で百体を超える。