LCCのスクート、日本では旅行会社経由5、6割-路線増にも意欲

  • 2012年10月28日
スクートCEOのキャンベル・ウィルソン氏

 シンガポール航空(SQ)の子会社であるLCCのスクート(TZ)CEOのキャンベル・ウィルソン氏がこのほど本誌インタビューに応じ、TZの戦略や10月29日に就航する成田/台北/シンガポール線の意気込みを語った。

 TZはSQが長距離専門のLCCとして立ち上げた航空会社で、今年6月に運航を開始したばかり。現在は4機のボーイングB777-200型機で6都市に路線を就航し、11月までに成田を含む3都市を加え、9路線を運航する予定。今後も、ボーイングB787型機を20機発注しており、積極的な事業展開をめざしている。

 運航開始後の4ヶ月間の実績としては、平均ロードファクターが81%となり、すでに旅客数も25万人を突破。年内に50万人に達する見込みであるなど、好調な滑り出しという。

 ウィルソン氏によると、TZは現在、シンガポールからの飛行距離が4時間から8時間のデスティネーションに注力しており、中国とオーストラリア、日本を主要市場と位置づけている。運賃は通常時でフルサービスキャリア(FSC)の4割ほど安く設定し、レジャー需要の取り込みに注力する。

 流通面では、市場ごとに異なるものの、日本では「5割から6割程度が旅行会社経由になる」との予想で、すでにインフィニ・トラベル・インフォメーションとも契約済み。ウィルソン氏は、多少時間がかかるとしつつ、「我々が安全で信頼でき、楽しく、就航当初から旅行会社を重視し、割安な運賃とバリューを日本にもたらす」航空会社であることを、日本の旅行会社から理解してもらえると自信を示した。

 また、日本市場での今後の事業拡大の可能性については、「日本の他の都市への就航に興味は持っている」としつつ、具体的な計画はないと説明。10都市目、11都市目の就航地は、主要市場の3ヶ国のいずれかになるとの考えを示した。


※インタビューの詳細は後日掲載予定