アクセスランキング、旅博の注目高く、1位は会場写真特集

  • 2012年9月28日

JATA旅博2012会場の様子(クリックでフォトニュースに移動)[総評] 今週は、9月21日から23日にかけて東京で開催された、JATA旅博2012に関係する記事が多数ランクインしました。1位は会場の様子をお伝えしたフォトニュースの記事で、フォトニュースが1位になったのはこれが初めてのはずですし、通常のランキングとはかなり様子の異なる記事の顔ぶれになりました。

 今年の旅博は業界日の21日と一般日のうち22日に参加したのですが、特に22日はとても賑わっていたように思います。JATAの発表によると、21日は前年比43.7%増の3万9043人、22日は4.3%増の4万7120人で業界日の伸びも大きく、会場の熱気も旅行市場全体の好調さを感じさせるものでした。

 少し気になるのは23日が11.2%減の3万9826人と落ち込んでしまったことですが、これはおそらくほとんど一日を通して雨が降り続けたためでしょう。また、個人的にも懸念していた尖閣・竹島問題の影響も、少なくとも韓国ブースや関連ステージは大いに盛況で一安心でした。

 少なくとも、と書きましたが、やはり最も残念だったのは中国が展示を見合わせたことでしょう。外交とはテーブルの上で握手をしながら下では足を蹴り合うもの、といった表現をされることがありますが、テーブルの上が険悪な雰囲気になっている時こそ、観光による民間交流は維持すべきでないでしょうか。

 ある意味で、態度としてはいさぎよいというか筋が通っているように取ることも可能ですが、「出展」の取りやめでなく「展示」の中止であるとして、出展するはずであった場所に囲いをめぐらすようなやり方は理解に苦しみます。二度あることは、という通りに三度目があるかはわかりませんが、一昨年と今年の展示中止により、旅行業界関係者だけでなく、旅博に来場した一般消費者にマイナスの印象を抱かせてしまったことが残念でなりません。

 もちろん中国側にも言い分があるはずです。お国が違えば国民性も違い考え方も異なる、これこそが旅の楽しさの原点でしょうし、違うことを批判しても仕方ありません。ただ、そうであればこそ、彼らなりの言い分や理由をきちんと説明する努力はしてほしかったと思うばかりです。

 なお、フォトニュース以外では、2位にツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤーの記事が入ったことも特筆すべきでしょう。受賞理由は記事に委ねますが、まさに旅行のプロフェッショナルが受賞されています。

 旅行業にもIT化の波が押し寄せてきて久しいですが、どれだけ時代が変わっても「人」が介在し続ける業界であることは間違いありません。旅行会社が旅行業で利益を上げていくには、「人」が立場ごとにプロとしてのサービスを提供することが何よりの近道です。

 そのためにも、こうした記事が今後も注目を集め、良い刺激として広がっていくことを願うとともに、取材を通してより多くのプロフェッショナルを取り上げていきたいと考えています。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2012年9月第4週:9月21日0時~9月28日17時)
第1位
写真で見る「旅博」、過去最多づくし、「工夫」目立った会場内(12/09/25)

第2位
ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー、グランプリはTEIの宮崎朗子氏(12/09/24)

第3位
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第4位
旅博、成熟市場にかかる期待-JATA、旅行会社収益増の鍵に(12/09/21)

第5位
全日空、B787-9型機を11機発注、21年度までに受納予定(12/09/22)

第6位
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第7位
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第8位
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第9位
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第10位
JTB田川氏、JATA特別委は燃油と訪日が優先課題(12/09/26)