RCI、初のボイジャー東京発着クルーズ実現-今年は過去最高の集客
ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(RCI)は2013年、ボイジャー・オブ・ザ・シーズ(ボイジャー)による東京発着クルーズを実施する。ボイジャーは総トン数13万8000トンで、乗客定員は3114名(2名1室利用時)。これまで日本発着クルーズで配船していたレジェンド・オブ・ザ・シーズ(レジェンド)の約2倍の大きさで、アジアで定期運航するクルーズとしては最大の客船だ。ベイブリッジやレインボーブリッジをくぐることができないため、2013年は発着港を従来の横浜大さん橋から東京大井ふ頭に変更する。
日本総代理店のミキ・ツーリストは9月14日、東京でプレス及び旅行会社向けの説明会を開催。来日したRCIアジア太平洋地区ディレクターのケルビン・タン氏は、「アジア最大の客船でエキサイティングなクルーズ。日本のクルーズ市場を活性化させ、ブームを作っていく」とボイジャー投入に対する期待を語った。
今回発表したのは、クラブツーリズムのチャータークルーズを含む計4本。いずれもミキ・ツーリストによるチャーターでの実施だ。ゴールデンウィークを含む日程で、5月3日発の東京発着クルーズ8泊9日のほか、4月24日上海発東京着と5月3日東京発上海着の片道クルーズをそれぞれ1本ずつ3泊4日で設定。
世界最大客船であったボイジャーの話題性と「洋上のエンタ
また、年齢層の拡大もはかる。今回、ボイジャーでは有名ブランドショップと提携し、コーチやマークジェイコブスでは独立した店舗をオープンするほか、ドリームワークス・アニメーションとの提携による朝食時のキャラクターダイニングやパレード、キャラクターとの撮影会なども実施。また、シアターやカジノ、アイススケート、ローラーブレードトラックなど、充実したエンターテイメントやアクティビティの設備で、従来の主流客である熟年層のみならず、小さい子供連れの家族層などの獲得もねらう。
乗客の国籍構成は、日本人客が主体。上海発の片道クルーズは7、8割、8泊9日クルーズは5割、東京発の片道クルーズはゴールデンウィークに重なることから9割を想定している。
ミキ・ツーリスト代表取締役社長の壇原徹典氏は「日本のクルーズ市場発展の大きな一歩」とアピール。「ボイジャーのコンセプトは日本市場に新しいクルーズライフを提供できるもの。RCIとともに日本の旅行市場の新規開拓にも挑戦していきたい」と意気込みを示した。
なお、RCIは2013年、アジアクルーズでボイジャーと同クラスのマリナー・オブ・ザ・シーズ(マリナー)の2隻を配船する。2013年秋にはマリナーの日本発着クルーズを計画しており、10月中に発表する予定だ。
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