日本旅行、下期はプレエコ・ビジネス利用商品増加-早期予約の取組深化
日本旅行は8月21日、東日本地区の提携販売店を対象に2012年下期商品説明会を開催した。東日本海外旅行商品部チーフマネージャーの永尾邦洋氏は下期商品のポイントとして、ビジネスクラスやプレミアムエコノミーを利用した販売単価の高い商品の拡充をあげた。
永尾氏によると、最近は東日本を中心に航空座席が供給過剰の状態となっており、航空会社が運賃を値下げし、旅行会社も代金を値下げするという「悪循環がずっと続いている」という。円高や燃油サーチャージの値下がりもあり、販売単価は全体的に下落する傾向にある。そのため、日本旅行では販売人員数の増加をめざすとともに、下期商品でビジネスクラスやプレミアムエコノミーを活用した商品を増やし、販売単価の上昇をはかる。
例えば「大好き」シリーズのイタリアでは、アリタリア-イタリア航空(AZ)が夏からプレミアムエコノミーを設定したことを踏まえ、全コースAZ指定とし、プレミアムエコノミーとビジネスクラスを用意した。スペインも利用航空会社をプレミアムエコノミーを有する会社に絞り、日本航空(JL)、エールフランス航空(AF)、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の3社いずれかの利用とした。
また、販売単価が大きく、売れ行きが好調な南米についても引き続き強化する。永尾氏によると、エジプトの代替地として南米が選ばれているという。ヨーロッパで培ってきた添乗員のノウハウを南米で活かすことで、質の高い商品を提供していく考えだ。
さらに、アジアでは女性をターゲットにしたテーマ性のある商品を用意。韓国でファッション雑誌やイラストレーターとコラボレーションした商品を新設するなど、内容重視型の商品を提供する。また、専用車、専属ガイドや添乗員付きのコースも強化し、シニア層の取り込みをはかる。
一方で、低価格にこだわる客層に応えるため、価格訴求型商品を拡充。「ベストBUY」で「見どころ満載!!」シリーズを新設定し、通常のベストBUYよりコースを簡素化し価格を抑えた廉価型商品を期首商品として初めて設定した。
次ページ>>>早期需要取り込み深化へ、早割増強