メキシコ、日本人客が好調-観光振興へ各種整備、大統領出演CMも
メキシコ観光局と在日メキシコ大使館は、このほど都内で「リディスカバー・メキシコ」と題したイベントを開催した。イベントには、メキシコ観光局本局から最高執行責任者のロドルフォ・ロペス・ネグレテ・コペル氏が参加し、同国の観光産業の現状と魅力、今後の戦略などについて語った。
2012年、同国を訪れた海外からの観光客は2340万人。そのうち、日本人は約8万人で、遠距離であるアジアの中で重要な位置を占める。2012年は1月から4月までに前年比18.4%増の約2万6500人が訪れており、好調との認識だ。
メキシコにとって観光産業は主要産業のひとつ。石油産業、アメリカからの送金に次ぐ3番目の規模であり、GDPの約9%を占める。こうしたことから、国を挙げて観光客誘致に努めており、全体の2ケタ成長を目標に掲げて、観光のための都市整備や公共投資に23億ドル、空港や港湾の拡張に70億ドルを投資したという。高速道路は1万9000キロメートル延伸しており、観光振興のためのインフラと都市の整備が着実に進められている。
また、メキシコ観光の魅力を全世界に伝えるためのプロモーションも活発だ。特に、カルデロン大統領自らが、メキシコの魅力を伝えるためのテレビ番組「ロイヤルツアー」に出演。各国の首長とメキシコを旅する番組をBBSを通じてアジア、北米に放映しており、特別な体験を紹介している。こうした活動を通して、同国は2018年までに観光客数が現在世界10位であるポジションから上位5ヶ国に入ることを目標としている。
▽2012年「ムンドマヤ(マヤの世界)」のプロモーションに注力
2012年12月21日は、マヤ暦で新しい時代の始まりであるといわれている。400年単位の長期暦であるマヤ暦が12バクトゥンから13バクトゥンに移り変わるタイミングであり、2012年は1年を通してマヤ文化を祝う行事がおこなわれるという。こうしたタイミングをとらえて、メキシコ観光局は2012年は文化、歴史のプロモーションを強化する考えだ。特に、マヤの文化が集まるメキシコ東部側で遺跡をフリーで巡ることができるマヤ・パスを作成しており、観光客の利便性を高めるという。