カーニバル・ジャパン、日本発着クルーズで市場開拓-新規取扱も歓迎
カーニバル・ジャパンは2013年4月から実施する計9本の日本発着クルーズを前に、全国6都市で旅行会社向けのセミナー開催を開始した。同クルーズはプリンセス・クルーズ社の「サン・プリンセス」(総トン数7万7000トン、乗客定員2022人)を横浜、神戸を起点に3ヶ月間、実施するもの。外国客船が長期間配船して日本発着クルーズを実施するのは初めて。カーニバル・ジャパンでは同クルーズで、合計1万8000人の日本人の集客をめざす。
7月3日に開催した東京会場では、営業部長の児島得正氏が「日本市場のためのクルーズを行なう」と、日本市場に特化したクルーズであることを強調。「新しい日本のクルーズ市場を開拓できると自負している」と自信を示した。従来、クルーズはリピーターが多く、専門会社や専門部署のある旅行会社の取扱いが多いが、今回の日本発着クルーズでは販売経験のない旅行会社や外国客船の扱いが少ない旅行会社からの問い合わせも増えたといい、セミナーの参加者も約半数が新規の会社だという。児島氏によると、カーニバル・ジャパンとして従来の取引のある旅行会社はもちろん、新規の旅行会社の販売も広げていく考えだという。
販売にあたっては一般消費者への直販はせず、すべての予約を旅行会社経由としており、日本発着クルーズはFITのほか、アロットメントが必要なグループについては16ベッド以下の場合はデポジットを不要とした。このほか、日本発着クルーズ限定で10月31日までの早期割引を用意。ポスターやDVDなどの販促ツールも提供する。さらに社内向け勉強会の実施や、旅行者向けの説明会へのスタッフ派遣にも応じる。
児島氏は「主要ターゲットは時間に余裕のある熟年世代」としつつも、「クルーズが初めてという人にぜひすすめてほしい。一人を送ればクチコミから広がり、旅行会社にもメリットがある」と、クルーズ初心者も積極的に取り組む姿勢だ。「(クルーズ先進国の)アメリカはクルーズ人口が昨年1000万人を超え、クルーズは一般的な旅行形態となっている。旅行会社と共存して市場を広げていきたい」と、市場拡大に向けて意欲を語った。
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