ニュージーランド航空、CEOが日本重視を強調、過去最多級チャーター運航へ
NZでは、来年度の体制強化の一環として、近距離LCCに対応し、対象機材の席数を変更した。NZではLCCの運航はしていないが、豪州路線で「SUIT to SEAT」として、上級クラスは通常通りのサービスを提供。エコノミークラスではサービス内容によって価格差をつけ、運航している。
ファイフ氏によると、フルサービスキャリア(FSC)がLCCに参入する考え方として、「新規のLCC立ち上げ」と「同一ブランドで、サービスを求める旅客と価格に敏感な旅客の双方へのサービスを提供」の2つのビジネスモデルがあるが、新規LCCの運航の場合はシェアの取り合いが起こることから、NZでは同一ブランドでの運航を選択。同路線におけるNZの実績は、イールドと平均料金はほとんど変化がないにもかかわらず、シェアが拡大しているという。長距離路線におけるLCCとの競合についても、この経験を取り入れていくことができるとの認識だ。
今後は「長期的には現在のような拡大傾向が続くとは思えない」と展望。LCCが地理的な拡大の余地がなくなれば、次は価値を付加していくことになる。一方、FSCはコストを引き下げてLCCと同じ価格で抵抗できるようになり、結果としてLCCとFSCのビジネスモデルは交差し、双方の相違はなくなっていくとの考えを示した。