旅行業倒産、5月は4件、小規模のみ-宿泊業は9件
東京商工リサーチ(TSR)によると、2012年5月の旅行業倒産件数は前年比1件増の4件となった。各社とも負債総額は2000万円台と小規模で、負債総額合計は25.9%減の8300万円に留まった。倒産企業の所在地が北海道、東京、長野、大阪となっていることから、TSRでは「地方の零細業者が円高による海外旅行客増加の恩恵を受けず行き詰まったという状況」と分析している。
宿泊業の倒産件数は20件減の9件。昨年5月は東日本大震災の発生により、旅館など宿泊業者の倒産が増加していたため、この反動として大幅に減少した。ただ、9件のうち1件は震災関連倒産で、未だ影響が残っているという。負債総額合計は67.6%減の57億4100万円。大型倒産としては、負債総額20億円の安愚楽の里があり、TSRによると安愚楽牧場の経営破綻の影響と見られる。
なお、旅行業の4件のうち震災関連倒産はなかったという。