JALチャーター、「工夫」で需要開拓-将来的にはB787活用も
▽12年夏はアラスカ、パラオ、欧州強化-ハワイは「量より質」
2012年の夏スケジュールでは、同様に約125本を計画。パラオは前年比2本増の34本、アラスカは5本増の21本に設定。アラスカは前下期と同様、設定期間を延ばすほか、出発地も地方発を増やす。前年は静岡と広島に初めて運航したが、今年は新潟と松山、沖縄に初設定する。
また、欧州への夏の需要も重視しており、12本増の32本を設定。もともとは6月中旬からであったところを5月中旬からとし、方面もアイスランド、ブルガリア、ルーマニアに初めてチャーター便を運航するほか、スペインとイタリアも予定している。クロアチアは、スロベニアとのオープンジョーで約5本を運航するという。
一方、ハワイは「量より質」との考えで便数は15本程度としつつ、4年目となるファミリーチャーターを関空で初めて設定し、成田の2本のうち1本はディズニーとのコラボレーションとした。ハワイの便数減はチャーター事業の規模を拡大しない中で「チャーターならではの路線を強化」(JL宮城氏)するため、パラオやアラスカ、欧州に注力したかたちだ。
このほか、全体的な工夫として、地方発チャーターに各地の出身の運航乗務員を搭乗させる取り組みを継続。「すごく評判が良い」といい、客室乗務員の搭乗だけでなく、旅行会社と協力して地元色を打ち出したり、機内食も制約はあるものの、なるべく地元のものを積むようにしているという。
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