JTB、12年はグローバル展開やウェブ販売強化へ
今期業績予想は増収減益-構造改革重視、積極投資で
▽今期業績予想は増収減益-構造改革重視、店頭やウェブ事業などへ投資
ジェイティービー(JTB)の2012年3月期の連結予想は、売上高が前年比3.5%増の1兆1765億円、営業利益は49.8%減の57億円、経常利益は44.9%減の70億円、当期純利益は40.2%減の20億円増収減益を見込む。2012年度はロンドンオリンピックや日中国交正常化40周年、スカイツリー開業などが増収につながるとの予想だ。一方、東日本大震災の影響で進行が遅れている中期経営計画について、最終年度の今年は完遂に向け予算を傾注し積極的に取り組んでいくため、減益となる見込みだ。
JTB取締役経営企画部長の光山清秀氏によると、中期経営計画では、店頭のビジネスモデルの抜本的な改革を実施。店舗への電話を熊本のコールセンターに、経理業務などを札幌のビジネスセンターに集約する方針で、全社で進めている。さらに、社員教育を強化し店舗全体の質の向上もはかる。
また、ウェブ販売について「まだマーケットについて十分なシェアを占めていない」と考えで、予算を投じて販売促進を実施していく。リスティング広告などを活用して宣伝活動に注力していくほか、ウェブサイトの刷新によりユーザビリティの向上もはかる。2012年度は売上高で前年比20%以上をめざす考えだ。