JTB、11年度は営業利益4割増-下期回復、海旅売上は0.2%減に

  • 2012年5月27日

 ジェイティービー(JTB)グループの2012年3月期通期(2011年4月1日~2012年3月31日)の連結決算で、売上高(※総額)は前年比2.5%減の1兆1370億円となった一方、営業利益は38.5%増の113億円となった。

 JTB代表取締役社長の田川博己氏は、「昨年の第1四半期は苦難の3ヶ月だった。1年を12分の9ヶ月で過ごした感じ」と振り返った。しかし、夏以降の旅行需要の回復が衰えず続いたことで「(売上高は)2.5%しか減収しなかった」と評価。11年度実施した経営構造改革の効果もあり「100年という節目の年に黒字化するということは大変感謝している」と喜びを示した。

 売上面では、東日本大震災や原発事故の影響により当初は大幅な減収を見込んでいたが、需要の回復が早く、特に海外の個人旅行は円高もあってルックJTBが2.4%増、第4四半期単体では18.3%増と大幅に伸び、法人需要も下期から着実に回復。上期の売上高が10.1%減であったのに対し、通期は2.5%減まで戻した。

 利益面では期首から徹底的に取り組んだという経費削減によって販管費が4.4%減となった。これにより、売上高営業利益率は0.3ポイント増の1.0%となった。また、経常利益は72.2%増の127億円。当期純利益は2011年3月期と比較して固定資産売却益が57億円減少したほか、投資有価証券評価損が14億円増加するなどしたため、33.7%減の33億円となった。



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